フランス・ロンシャン競馬場で行われた

世界最高峰G1レース、「凱旋門賞」。

ディープインパクトは3位と残念な結果に終わりました。

敗因は優勝馬との斤量の差とか。


って感じで、

ウマはこれだけ走れる動物へと進化した。



しかし太古のウマはサラブレットのように

速く疾走することはなかったようだ。


ヒラコテリウム  属名(Hyracotherium

ヒラコテリウム

5000万年前に現れた最古のウマの仲間。

前足には4本、後足には3本の指があった。


主に森林の中で生活しており、

そんな障害物の多い環境では、思いっきり疾走できない。

隠れる場所も多いので、天敵である肉食動物から

走って逃げる必要もないわけだ。


森林時代


しかし、気候の変動により、

森林が減少、草原が拡大してきたのだ。


草原時代


ウマの祖先は森から草原へと生活の場を変えることを

余儀なくされたわけだが、

見渡しの良い草原で肉食獣から逃れるのには

ひたすら走って逃げるわけである!


そしてウマの祖先は走るための進化をするわけだ!


ユーラシア大陸ではウシなどの偶蹄類が繁栄し、

ウマの祖先が入り込む余地はなかったので、

ウマの進化の舞台はもっぱら北米大陸だ!


メソヒップス  学名(Mesohippus bairdu

メソヒップス

3500万年前に現れたウマの仲間。

足指は3本と減少。真ん中の指が発達し、

よく地面につくようになる。


プリオヒップス  属名(Pliohippus

プリオヒップス

500万年前に現れたウマの仲間。

真ん中の指以外、他の指は退化し、

足指は1本の大きな蹄となり、

現在のウマとそっくりな姿になった。


ウマの足指の進化

平坦な平原を疾走するにはウマのように

シンプルに1本の大きな蹄で地面を蹴る方が

都合がいいようで、

無駄な他の指は退化させたわけだ。


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北米大陸で

ウマの仲間がこのような走る進化したわけだが、


他にもウマとまったく同じ進化をしたグループがいた!!


北米大陸より、はるか南方の地。

南米大陸

現在では絶滅し、その姿を見ることができなくなった

南米大陸特有の有蹄類。


そのなかに滑距目というグループがいた。


マクラウケニア  属名(Macrauchenia

マクラウケニア

太古の南米ではラクダのような体形の

有蹄類が数多くいた。これらの仲間から

ウマのような姿になる動物が現れる。


ディアディアフォルス  属名(Diadiaphorus 

ディアディアフォルス

ウマのような姿になった滑距目の動物。

ほぼ3本の指があるが、真ん中の指だけで

地面を蹴って疾走した。


ディアディアフォルス。古生物の名前(学名)は

覚えにくいものばかりだが、これは

「ディア!ディア!」とシャウトしたくなるような

名前で覚えやすい。


トアテリウム  学名(Thoatherium

トアテリウム

ここまでくるとまさにウマそのものに見えてしまうわけだが、

ウマの仲間ではない!

さらに現在のウマは退化した指の痕跡が残っているが、

このトアテリウムの他の足指は完全に消失しており、

完全1本指になっている!

現在のウマより、より進化した脚をしていたのだ。


滑距目の足の進化

このように、北米のウマの仲間と

まったく同じような経緯で定向進化しているのだ!!


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