鳥が空を飛ぶ上でもっとも障害となるものは
地球の重力だ!
それを克服するためには体重を軽くする必要がある
のは当たり前の話である。
じつに鳥類は体重を軽くするため、
体のあらゆるところに軽量化している。
骨粗しょう症のように骨の中が空洞だったり、
歯すら捨てて、軽いクチバシに変え、
食べたものは慌しく消化して、待ったなしに排泄する。
便秘で悩むようなら鳥として失格だ。
とにかく体を軽くするための徹底振りは
ダイエットに奮起奮闘する女性などとは
次元が違う。
太古に恐竜が究極のダイエットで鳥類へと進化したわけだ!
現在、空飛ぶ鳥でもっとも重いものはコンドルだ
アンデスコンドル 学名(Vultur gryphus )
その体重は15kg。
この重さが空飛ぶ鳥の限界だとも言われている。
コンドルの翼は翼開長3mもあり、
体重があれば、それなりの翼面積のある大きな翼が必要となる。
ところで、現代の人間がダイエットして理想の体形に憧れる
のと同じように
昔の人が空を自由に飛びたいという
鳥への憧れをよく聞くが、
もし人間が自由に大空を飛ぶ翼をもつとなれば、
どれくらい大きな翼が必要なのか?
人間の体重を60kgとすると、それに対する翼の大きさは
なんと!
片翼の長さ17mなんだという。
翼開長にすると34m!
(たけしの万物創世記から)
これは最大級恐竜スーパーサウルス の大きさを
越える大きさだ!!
果たして、人間が飛ぶのにこんな巨大な翼が必要なのか
わからないが、
もっと問題なのが、
この翼を動かす胸の筋肉だ。
この鳥の骨格図にある胸の筋肉を支える
「竜骨突起」のデカさが物語るように
じつに鳥は体重の25%が胸の筋肉で占められている。
ホバリング(停止飛行)で1秒間で80回も羽ばたきする
ハチドリでは体重の40%が胸の筋肉だ!
マメハチドリ 学名(Calypte helenae )
翼開長34mもある翼を羽ばたかせるとなると
想像を絶する胸の筋肉が必要となり
かなり大きな胸になる。(おっぱいではなく)
ということで
この話で鳥人間なるものを
イラストにしてみた。
人間であることがわかるように描いて見たものの
とてもスーパーサウルスを越える34mもある翼や
超ハト胸な胸板を描ききれなかった・・・。
実際のところは胸と翼しかないような人間になってしまう。