今ではコンビニやスーパーなどに

いけば、お茶やジュースといっしょに並んで

ミネラルウォーターなるものが売られている。

昔、このミネラルウォーターが登場したときは

わざわざ水ごときでお金を出して買うなどと

考えられない話だった。

水質汚染のために塩素の注入量が増えたといわれる

水道水への安全性の不満が大きな理由だが

ミネラルウォーターが今では売れているのだから

世の中わからない。

そもそも人間の体は60%が水分であり、

体内には常時40リットルの水を保有。

補給と排泄で1日2,5リットルの水が入れ替わって

いるのだから、水が人間の体に対する

影響力はかなり大きい。

だから健康に良いとされるミネラルウォーター

を選ぶということは頷ける話である。

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生命は水から生まれ、

人間に限らず、あらゆる生命に

必要不可欠な「水」。

だが、そんな命ともいえるべき水が

極度に少ない

生命にとって、もっとも過酷な「砂漠」にも

いろんな動物たちが生きている。

そんな動物たちも、もちろん水は必要不可欠で

そのために体にそれなりの工夫があるのは

言うまでもない・・・。


ヒトコブラクダ  学名(Camelus dromedarius

ヒトコブラクダ

砂漠の動物といえば、ラクダだ。

★ラクダには太陽に向かって座るという

 変わった習性をもっている。

 これは太陽の光(熱)を体の側面で受けるより

 体の前面で受ける方が太陽熱を受ける

 体の面積が少なくすむからだ。

 ということは体温調節につかわれる水分(汗)を

 節約することにつながるわけだ。


★排泄される尿は水分が少なく濃い。

 これは他の砂漠の動物によく見られる傾向のようだ。


★ラクダは一週間、水を飲まなくても平気で言われるわけだが、

 これは単純に水を飲み溜めすることができるからだ。

 その飲む量は半端ではなく50リットル以上の水を飲むという。

 下手をすれが、100リットルも飲むものまでいる。


カンガルーネズミ  属名(Dipodomys

カンガルーネズミ

給水ポンプを使って風呂の水を洗濯の水に再利用

そしてその再利用した水をさらに便所のタンクに

入れて再々利用といった水道代を徹底的に

節約する節約大好き人間はいるわけだが、

この北アメリカの砂漠に住む

世界一の節水名人といわれる

カンガルーネズミにはかなわない。

なにしろ一生、飲み水すら飲まないというのだから

その節水はまさに究極だ!!


その節水方法とは。

★砂漠では昼間は暑つすぎるので

 地中に過ごし、体温調節に使われる水分を節約。

★濃い尿をだして、水分の排出を極限に抑える。

★鼻から吐き出す息の水分までも再吸収といった呼吸法。

★体内で空気中に取り込んだ酸素と

 食べ物の炭水化物に含まれる水素を

 結合させて水を製造することができる。


水が貴重な不毛の大地、砂漠で

体内でしっかり水を備蓄、生産すらできる

ようになったカンガルーネズミ。

しかしそれは皮肉にも

他の砂漠の野生動物たちにとって

貴重な水分補給として餌食に・・・。

まさに砂漠の肉食動物たちの

食べ物や飲み物を

体ごと、ご奉仕状態になってしまったのだ。



ネコ  学名(Felis catus

イエネコ

意外にもネコはもともと砂漠で動物だった。

ネコは寒さと多湿に比較的弱い動物で

ネコはイヌに比べて寒さに弱いのは周知のとおり。

しかしながら暑さにはそこそこ強いとはいえ、

日本の夏は多湿なため、部屋を閉め切り

蒸し風呂状態にいるネコは熱中症になることが、

しばしばあるという。

夏は多湿、冬は乾燥といった日本の気候では

ネコはちょっぴり過ごしにくい場所のようだ。


またネコはイヌに比べ

躾けることができないペットであり、

トイレを決まった場所にするように

躾けることができない。

そのためネコの砂の上に排泄する習性を利用する

「トイレ砂」がペットショップでも売られている。

砂漠に上で排泄していたネコの祖先の

名残が今のネコにも残っているわけだ。