今回、収集品の中から紹介するのは「手慣らし」です。

 

これは軍扇の形はしてますが扇として開くことはできません。

 

 

全長:36㎝ 最大幅:3.4㎝ 厚さ:1.6~1.9㎝ 重量:625g

 

先端より1/3のところが少しクビレた形状です。

 

 

親骨は鍛鉄製ですが、扇面の紙を折り畳んだ感じを薄い真鍮板を折り畳む事で表現するという凝った造りになっています。

 

 

親骨の断面は蒲鉾形になっています。

 

 

             

 

 

 

要にあたるところには紐や房を通す6㎜の穴が開けられていて、それぞれに鉄と真鍮の鳩目が入れてあります。

紐や房は入手当初から附属していませんでした。

 

 

 

 

親骨の表面には黒漆が塗られていた跡が残っています。

 

長さと重量から察するに護身武器として十分な威力を発揮した事でしょう。

また、手首や握力強化の鍛錬にも役立ったと思われます。