今回、収集品の中から紹介するのは「鉤棒」です。
これは中国の古武器ですが、本当の名前は不明です。
中国古武器の研究家・収集家でおられるS・パリッシュ・サーバッジュ-氏が使用されている名称を参考にしました。
全長:58.2㎝ 重量:570g 総鍛鉄製
先端は槍ではなく錘になっていて鎌の様な部材が沸かし付けされています。
錘長:3㎝ 鎌刃長:4㎝ 鎌刃厚さ:4.5㎜ 鎌には刃は付いていません。
握り部長さ:11.5㎝ 釵の様な上下に曲がった万字鉤の護拳が付いています。
この護拳の両端は鋭く尖っていて、相手を突き刺せるようにできています。
護拳立ち上がり長さ(上):約7㎝ (下):約9㎝ 最大幅:10㎝ 太さ:6㎜角
万字鉤は一つの部材から打ち出したものではなく、二つの部材を前後から合わせて沸かし付けして製作しています。 日本の槍等にも同じ造りの鍵があります。
これを棒身に通してから鉄鋲を打ち、さらにその部分を沸かし付けしするという凝った造りです。
握り部末端には切子玉型の金具が付けられています。
これは他の武器でも見られ中国古武器の特徴の一つと考えられます。
今回の鉤棒は#19で紹介した爪子棒に比べ鉄味は悪いですが持ったバランスはとても良いです。
#19を購入した神戸の骨董屋さんの木箱の中から発見し購入した内の1本です。