予定日超過、あれこれ | ドゥーラのりこ

ドゥーラのりこ

オーストラリア在住のお産サポーター(ドゥーラ)、ヒプノバーシング™講師、マッサージセラピストです。
妊娠、お産、育児、健康、環境、ホームスクーリングに関しての色々な情報や考えをシェアしています。

こんばんは。

今日は、月に2回は受けている、リフレクソロジーを受けました。
足だけマッサージしてくれているのに、ウトウト、最後のほうでは、口が開いて、よだれが出ていました。笑

マッサージセラピスト&ドゥーラのエイミーズ紀子です。


さて、今日は、出産予定日についてちょっとだけお話。


出産を排便と同じにしてしまってはダメなのではないかい?と思われそうですが、

出産も排便も生理的現象。同じ様なもんです。(レベル的には違いますが。)

想像してみて下さい。

排便の予定時間が今日の朝7時とドクターに宣言されました。
でも、朝起きて、7時になっても、トイレに行く気分にならない。おしっこだけ。
8時になっても、排便はまだの様子。
朝食を食べて、そして、9時になってもまだ。

これをドクターに伝えると、

「それは危険。浣腸で促しましょう。」

こんなことを聞いてしまうと、早く排便しないといけない!とプレッシャーがかかります。
そして、排便がないことがまるで緊急事態のように感じてしまいます。
何が何でも、ドクターに浣腸されるまでになんとか排便しないと!うんこちゃ~ん降りておいで~!と言っても、なかなか出ません。
そして、周りからは「排便まだぁ~?」の質問。
それが更にプレッシャーとなります。
プレッシャーを感じれば感じる程、ますます排便をしたくなくなります。

お産は、これととっても似ています。 

自分の排便が始まるタイミングって、だいたいの時間帯が決まっていたとしても、毎回、それより早かったり、遅かったりしますよね?体の生理メカニズムに任せるしかないですよね? 
そもそも、生理的現象である排便に予定時間なんていうものを決めつけるのも、おかしい。


出産予定日も、人間の体って、個人個人違うし、赤ちゃんの体も個人個人違う。
性格も全く違うのは、当たり前。

それなのに、最終生理開始日から数えて、皆、280日目が予定日と定められてしまいます。生理周期が定期的で、少し長めの人には(31日とか)、1~3日程度プラスしてくれる事がありますが、それでも、合計283日とか、やっぱり短め。


カレンダー等存在していなかった時代の昔の女性達は、自分達の体が、月の周期に沿っていることを利用し、最終生理開始日の月の形から、月周期が10回過ぎた時が、出産予定日としていました。つまり、最終生理開始日の月の形と同じ形の時(10周期後)に出産が始まっていたのです。
そして、自分達の誕生日の月の形と同じだったそうです。つまり、自分自身も、その月の形の時に生まれた、ということです。

現代では、ここまで、自然と共生している女性は少ないので、このようなことは、なくなってきているのでしょうが、昔はそうだったようです。

月の周期は平均的に29.5日です。これが10回なので、合計295日になりますね。

現在、病院等が使っている予定日計算式では、280日が使われます。15日もの違い!
それでもって、予定日を少しでも過ぎると、あーだ、こーだ、理由をつけては、早くお産を人工的に促そうとしますね。(もちろん、本当に緊急の場合もあるのでしょうがね。)

オーストラリアでは、10日も待ってくれる病院やバースセンターは珍しいかもしれません。14日まで待ってくれたケースは見かけたことがありません。

自宅出産では、予定日をどんだけ過ぎようが、母体と赤ちゃんにさえ問題がなければ、いくらでも待ってくれます。(44週近くまで待ってくれたケースもあります。)


ということで、病院で出産の場合、予定日がオーバーすると、焦りますよね。(焦ってしまうのが、一番良くないのですが...)

病院やドクターによっては、40歳を過ぎている産婦さんの場合は、予定日超過後1週間も待ってくれないことろがほとんどです。


今日は、私の経験上、予定日を超しても、なかなかお産が始まらない場合のケースについて色々お話したいと思います。


まず、一つ目は、先ほども書きましたが、プレッシャー。

プレッシャーを感じる事によって、ストレスホルモンがたっぷり出ます。
このストレスホルモン、お産を始めるホルモンの生産を抑えてしまいます。
ストレスホルモンが出れば出る程、なかなかお産が始まらなくなるのはこの為です。

このような状況にならないように、プレッシャーになるようなことを避けるのが一番!

はっきりした予定日は、周りの人に言わない。
周りの人達には、出産予定日は、~月の終わり頃、とか、だいたいの日を教えるだけで十分です。例えば、12月1日が予定日の場合、12月の中旬ぐらい。1月19日が予定日の場合は、2月の初旬頃、と、少し遅めに報告しましょう。
予定日を正確に周りに報告してしまうと、電話やメッセージ等で、「まだ~??」と聞かれ、ものすごくストレスになります。

そして、自分も予定日にこだわり過ぎないことが重要。
カレンダー等に印をつけない。
もうすぐ予定日だー!と気合いを入れない。
いつ生まれてもいいよ♡と赤ちゃんにもプレッシャーにならないようにしてあげることがお勧めです。


2つ目は、恐怖。

特に初産の場合、初めての事なので、ある程度の緊張は当たり前ですが、お産に対して恐怖を持っていたり、陣痛が怖かったりする場合、上と同じようにストレスホルモンが大量に発生します。
精神的に準備出来るように、お産準備クラスにパートナーさんと一緒に参加するのがベストです。パートナーさんも、ストレスホルモンで一杯の場合、お母さんにも行き渡りますので。お産準備クラスは、病院のものよりも、個人で行われているものがお勧めです。(病院のものよりも、質が濃い事が多いですよ。)


3つ目は、心配ごと。

これも、上と同じですね。
「私は良い母親になれるのだろうか?」とか、「赤ちゃんの扱い方が分からない」とか、色々と心配事を抱えてしまうお母さん、特に初産で多いと思います。
このような方は、自分自身も幸せな乳児&幼児生活を送らなかったケースが多かったり、実の母親とあまり仲が良くなかったりするケースがあります。
このような方には、妊娠中からカウンセリングやヒプノセラピーをお勧めしています。
今までちゃんと処理していなかった感情等を処理し、自分の持っていた過去からの荷物を次の世代に次がせないようにすることで、開放感が得られます。そして、自然に、心配することがなくなっていきます。


4つ目は、妊娠生活に対しての未練

これ、以外に多いです。

妊娠生活が楽しくって、楽しくって、お別れするのが心寂しい、と心のどこかで感じているのですね。(本人はそうでない、と思っていても。)

特に、なかなか妊娠出来なくて、やっと妊娠出来た妊婦さんや、40歳半ばぐらいの方で、これが最初で最後の妊娠となる場合や、妊娠中に周りから受けた優しさや愛がとても心地よかった場合、未練を持ってしまうのですね。
妊娠生活は楽しむのは、とても良い事です。でも、けじめをつけて、お別れするのも重要なんです。

妊娠生活に終止ピリオドを打つ為に、ちょっとしたセレモニーを行ったり、妊娠中頑張った自分にご褒美をあげたり、パートナーさんと普段行かない様なレストランで、妊娠生活終了を祝ったり、気の許せる女友達を集めてBlessingwayをすることもお勧めです。

Blessingwayとは、ベビーシャワーとは違って、主役は妊婦さん。
ちょっとしたパーティーのようなものですが、出産がうまく行きますように...と、妊婦さんがお友達から励ましてもらう為のイベントです。
セレモニーとして、妊婦さんの足を洗ってあげたり、マッサージしてあげたり、皆でペンダントを作ってあげたり、励ましの言葉をカードに書いたり、妊婦さんにプレゼントしたり。ベリーペインティング(お腹に安全な絵の具で絵を描きます。)をしたりするのも楽しいですよ。
もちろん、ゲーム等をしても楽しめますよ。
主役はあくまでも妊婦さんです。

精神的に妊娠生活とさよならして、次の人生(母親としての人生)のステップを踏み入れることで、肉体的にも出産の準備が出来ます。


最後は、頭でっかち。

これは、頑張り屋さんに多いかもしれません。
妊娠中にお産の知識を沢山入れ過ぎて、頭がパンパン状態になっている方、いませんか?
ちょっとでも分からない事があると、グーグルで調べて、知識を更に詰め込む。
そして、良いお産をしたいと!といろ~んな本を読みあさる。

頑張りは良いのですが、お産は、左脳ではなく、右脳が重要です。
知識的なのは、左脳ですね。こちらのほうが強いと、なかなかお産モードになれません。
お産は、動物的にならないといけないのです。その為には、右脳モードになる必要があります。
頭でっかちな方は、予定日が過ぎてもなかなかお産が始まらない、となると、自然にお産を促すテクニック等、いろ~んなことを試します。予定日前から沢山のことを行っている場合もあります。
もちろん、良いのですが、やる過ぎには注意です。
頭パンパン状態でやるのと、なるようになれ~と思いながらやるのでは、全然違います。

実は、お産の知識は、あり過ぎても良くないのですね。
自分がエクスパートにならなくても良いのです。
最低限の事だけは自分で勉強し、あとは、エクスパートに任せる。
知識のある人、経験のある人に、自分の要求をしっかり伝えて、後は、なるようになる~という姿勢で良いのです。
お産は、やる気満々!で構えなくて良いのですよ。
どうなるかわからないけど、なるようになる、本当にそうですよ。

頑張り屋にならないように、頭をあれこれ使わないように、妊娠中から、ぼ~っとする時間を増やしておきましょう!笑



以上、色々書きましたが、予定日はあくまでも「推定」です。

あまり、こだわらずに、赤ちゃんのペースを信じてあげましょう。

そして、予定日を超えても、「本当に」待ってくれるドクター、助産師さんを探しましょう。
皆、最初の頃は、「待つ」と言いますが、「本当に」待ってくれるのは、数少ないですから...