オロオロ | ドゥーラのりこ

ドゥーラのりこ

オーストラリア在住のお産サポーター(ドゥーラ)、ヒプノバーシング™講師、マッサージセラピストです。
妊娠、お産、育児、健康、環境、ホームスクーリングに関しての色々な情報や考えをシェアしています。

こんばんは、エイミーズのりこです。

今日は午前中がフリーだったので、またしても、私のお気に入りスポットで泳いできました。
そして2時間ほどの全裸日光浴も。
女性限定の海岸プールで、隠れたスポットにあるので、裸でも大丈夫なんです。

のんびり、特に何も考えず、ボケ~っとする時間は大好きです。

週末は忙しかったから、このくらいの息抜きぐらいはしておかないと、ですね。


さて、今日は、これからパパになる男性諸君へのメッセージです!


オーストラリアでは、パパの出産立会いが当たり前なのですが、いくら出産準備クラスを受けていたとしても、出産当日はオロオロしてしまったり、パニクッてしまったり、かなり精神的に疲れてしまったり、どうのようにしてサポートすればいいのか分からない男性の方が多いのが事実です。


そこで今日は、出産中にパートナーさんがしてはいけないこと、するべきことを簡単に説明します。


== してはいけないこと ==


1.産婦さんに話しかけたり、質問し過ぎる。

産婦さんは、自分の体に耳を傾け、自分の世界に深く入っていくのが一番なんです。
こうすると、お産がどんどん進んでいきます。
あれこれ、話したり、考えたりすると、左脳が刺激されてしまい、お産に必要な右脳が活躍出来ません。

男性にとっては、愛する妻が痛みで苦しんでいるところを、助けたり、解決したり、理解したくなるのが普通なのですが…

「今、また陣痛?」
「大丈夫?」
「何したらいい?」
「助産師さん呼ぼうか?」
「5分ごとに陣痛が来てるね。」
「ガス欲しい?」
「今の陣痛すごかったね。」

等、いろいろ聞いたり、言うのではなく、何も言わず、ただ単に静かに側にいてあげるだけ、というのが、産婦さんにとっては、ものすごく大きな支えになるんですよ。

もちろん、陣痛が治まって、何か絶対に言わないと(または質問しないと)いけない場合は、いいのですが、特にそのようなことがない場合は、ただ単に一緒にいてあげて下さい。
陣痛が治まっている間に、優しい応援の言葉を言いたい場合も、穏やかに言ってあげてください。


2.産婦さんの聞こえるところで、助産師さんにいろい質問をすしたり、おしゃべりをする。

これも、上と同じような理由です。
産婦さんの聴覚は、お産では、ものすごく敏感になっています。
聞こえないと思っていてもちゃんと聞こえています。
他人の会話が聞こえてしまうと、産婦さんもいろいろと考えてしまいます。

おしゃべりな助産婦さんの中には、いろんな質問(お産に関係ないもの)をする方もいますが、会話は出来るだけ簡単にし、必要以上にぺちゃぺちゃおしゃべりしないようにしましょう。

助産師さんに、頻繁に「赤ちゃんの心拍数は大丈夫ですか?」と聞くパートナーさんも多いですが、何か問題があれば、ちゃんと言ってくれますので、心配せず、静かに産婦さんの側にいてあげてください。


3.携帯でメール等をチェックする。

これは、無痛分娩の時にとく見かける光景ですが、いくら産婦さんがもう痛みを感じていなくても、精神的に一緒にいてあげましょう。
無痛分娩の場合でも、普通は、5センチ以上子宮口が開くまでは、通常のお産です。
産婦さんはそれまでの陣痛でかなり疲れています。
寝てしまう産婦さんもいますが、ウトウトしているだけがほとんどです。
常に手を握ってあげるとか、頭を撫でてあげる、等して、意識を100%、産婦さんに向けましょう。


4.疲れた顔や心配の顔を見せてしまう。

産婦さんは、少しの表情の変化にも敏感です。
パートナーさんが、疲れている、心配している、とわかると、産婦さんの中には「早くお産が進まないと!」とプレッシャーに感じる方もいます。
プレッシャーを感じると、アドレナリンホルモンが増え、アドレナリンホルモンが増えると、子宮口はまずます開かなくなります。
いくら内心はすごく心配していたり、精神的にも肉体的にもすごく疲れていたとしても、常に、冷静で自信満々な表情を保ちましょう!



== するべきこと ==


1.水を常に与えてあげる。

お産では体内の水分がかなり奪われます。体内の水分が十分でないと、お産も長~くなる傾向にあります。陣痛が治まるごとに、お水を産婦さんに与えてあげて下さい。
ストローを使うと、どのような体勢でも飲みやすいです。
産婦さんは、ゴクゴクと水を飲むよりも、一口を何回も飲む方が吸収性も良く、効率的です。

陣痛が治まったかな、と思ったら、静かに水を差し出してあげて下さい。
産婦さんに「いらない」と言われても、いいのです。
陣痛が治まったら、水をオファー。
これを癖にして下さい。


2.一緒に低~いうめき声を出してあげる。

産婦さんが痛そうにうめき声を出している場合、低い声で一緒にうめき声を出してみて下さい。
うめき声は、低~い音で、「うぅ~~~」とか、「おぉ~~」とか、犬がうなるような音です。
これについては、過去の記事でも書きましたが、「あ~~!」とか「いた~い!」とかいうように叫ぶと、骨盤底筋や会陰はカチコチになります。
パートナーさんが、低い声でうめくように、優しくリード又はリマインドしてあげましょう。


3.産婦さんの能力を信じきる。

お産が進むにつれて、産婦さんは、「もう無理!」「もうだめー!」と言いながら諦めモードになって行くことが多いのですが、その時に、産婦さんの能力を信じてあげて下さい。
「一緒に頑張ろう!」とか、「キミなら出来る!」と優しくささやいてあげて下さい。

産婦さんは、自分に自信がなくなった時、一番身近なパートナーさんが冷静で自信たっぷりであることを見ると、かなりの精神的な支えになるのです。
産婦さんが、「もう無理~!」と言ったからといって、どうしよう!とパニックに陥らないように。女性の体は産めるように出来ているのです。


4.マッサージはゆっ~くりと

腰、背中、肩、首、太ももは最高のマッサージエリアです。マッサージしてあげる場合は、動きをゆっ~~くりとしてあげて下さい。
ゆっくりであればあるほど、エンドルフィンホルモン(自然麻酔)が出やすくなります。
男性がよく好む、チャイニーズマッサージのような早い力強いマッサージは、お産に向いていません!
ゆっくり過ぎるのでは?と思うぐらいゆっ~くりとマッサージしてあげて下さい。


5.生まれてすぐの赤ちゃんとお母さんとの目と目のコミュニケーションを尊重。

お母さんは、赤ちゃんと数分静かに見つめ合うことで、オクシトシンホルモンが大量に出て、胎盤も出やすくなります。
この時に、誰かの声が聞こえたりすると、オキシトシンが十分に出ません。

生まれてすぐにお母さんと赤ちゃんが見詰め合っている時に、「キミの鼻だね。」とか、「髪の毛は僕似だ。」とかコメントしたり、「ハイ、写真とるよ~」なんてことになると、お母さんは、赤ちゃんとボ~と見つめ合うことよりも、誰似なのかしら?と、また考えたり、(左脳を使ってしまう。)、カメラ目線にしたり、と邪魔が入ってしまうのです。
お産はまだ終わってはいないのです。胎盤が出産されるまでは、終わりではありません。
産婦さんはまだまだ右脳モードであることが望ましいのです。
生まれて嬉しくて、はしゃいでしまうのは分かりますが、最低でも数分間は、お母さんと赤ちゃんの見つめ合いを尊重してあげましょう。(すぐに話しかけない。)



と、簡単に書きましたが、男性諸君の皆さん、どう思いますか? 参考になったでしょうか?


また、シドニーでは、男性限定の出産準備クラス等もありますので、興味のある方は是非。

妻の前では聞けない質問やデスカッション等が飛び交いますよ~。