昨日は
横浜で会議だったんですが
その前に
神奈川近代文学館まで
行ってきました。
江戸川乱歩らを
デビューさせたことで知られ
戦前探偵小説のメッカともいわれる
『新青年』という雑誌があるんですけど
その創刊101年記念展と謳った
《永遠に「新青年」なるもの
―ミステリー・ファッション・スポーツ―》
と題する企画展が
開催されていたからです。
実は昨年開催の予定だったんですが
コロナ禍の影響で1年伸び
今年の3月20日から
始まったものです。
ただコロナ禍は終息の気配も見せず
それもあって連休中に行くのは
避けてたんですけど
そしたら、あいにくの雨模様。
とたんに腰が重くなりましたが
どうせ会議には行かざるを得ず
それもあって交通費も少しは浮くし
(横浜まで交通費で落とせるので)
なんとか重い腰を
あげることができた次第。
現在、コロナ禍の影響で
公式サイトから
事前に予約を入れる必要があり
15:00から15:30の間に
予約を入れておきました。
予約が30分単位だったので
30分から1時間程度で観終わるか
と思っていたんですが
けっきょく
2時間近くいることになり
閉館ギリギリに観終わったという。
16:00に入館してたら
慌ててしまっていたことでした。
こちらはパンフレット。
ていねいに観なくとも
あとでパンフレットを見れば
確認できるだろうと
思わないでもなかったんですけど
実をいえば全ての展示物が
パンフに載っているわけでは
ありませんでした。
第1部「創刊と探偵小説の始動」内の
「明治大正の探偵小説」コーナーに
個人蔵の明治時代の犯罪実話本が
山のようにあったんですけど
直前に飾ることを決めたからなのか
パンフに載っていません。
第3部「ジャンルの成熟と試練」内の
「新たな顔ぶれ」コーナーに
蘭郁二郎の笑顔の写真が飾られていて
いいなあと思ったんですけど
なぜかパンフには載っていません。
第4部「戦後の展開」内の
「甦る新青年」コーナーには
『新青年』関連のアンソロジーやら何やら
いろいろと飾られており
『新青年』研究会の機関誌紙
「『新青年』趣味」創刊号? が
ディスプレイされていましたけど
パンフには載っていません。
その一方で
『新青年』作家の個人作品集を
たくさん編んで上梓している
論創ミステリ叢書が
会場にはディスプレイされておらず
淋しいなあと思っていたら
パンフには載っていたり。
まだまだ他にも
こちらが覚えていない資料が
載っていたり載っていなかったり
するかもしれません。
個人的には
森下雨村の日記や
水谷準の回想録など
復刻されないものか
と思ったことでした。
あと第4部内の
「「新青年」終焉とその後」
というコーナーでは
神奈川近代文学館が所蔵している
『新青年』全冊が表紙を向けて
壁一面にディスプレイされており
さすがに圧巻でした。
全冊表紙は
いろいろな資料で
確認できないことも
ないんですけど
原寸の本物が並んでいると
やっぱり迫力が違います。
要所要所に
この号から編集長が誰々
この号から誰々がデビュー
という注意書きが
ポストイット的に
添えられていました。
それを見ると
なるほど横溝正史編集長の時代から
誌面が刷新されたのだなあ
ということが一目瞭然。
その他、いろいろと
感慨に耽ることができます。
こちらも当然ながら
パンフには載っていません。
開催は16日(日)まで。
パンフを買うと
缶バッジがもらえるようです。
(2種類あり)
漏れ承ったところによれば
こちらパンフの販促に
役立っているのだとか。( ̄▽ ̄)
パンフ以外に
神奈川近代文学館の館報が
「新青年」展の特集を組んでおり
作家の竹本健治が寄稿しているのも
見逃せないところ。
コロナ禍を鑑みて
「新青年」展がらみの講演会など
イベントはスルーしましたが
展示だけでも観ることができ
よかったです。