森下裕美『黒トカゲ』

(双葉社 ACTION COMICS、2019.11.12)

 

雨と風の中

もろもろ振り込みに行った帰り

立ち寄った地元の新刊書店で

見つけました。

 

 

森下裕美といえば

『少年アシベ』(1988〜94)が有名。

 

さすがに知ってますけど

実をいえば

ちゃんと読んだことは

なかったり。(^^;

 

1991年に放映された

アニメの方も

見たことがありません。

 

それでも乱歩絡みですから

おやおやこんなものが

というノリで買いました。

 

 

おそらく乱歩原作漫画の中でも

一、二を争うギャグ漫画ではないかと。

 

個人的にすごいと思ったのは

第10話で黒トカゲ自身が

作者の台詞を代弁して

「でもさいくら

 がんばったトコロで

 乱歩モノで

 丸尾末広や山口譲司

 みたいなの描けんやん」

「あっ じゃあ

 ギャグ描けば

 いいんだぁって」(p.97)

と言っているコマ。

 

おお、メタやん!

 

吹出しの外に

「タンビエロ」「キレイグロ」

という手書き文字がありますが

タンビエロが丸尾末広で

キレイグロが山口譲司なのかなあ。

 

 

ちなみにオビにもある通り

読み切りで「お勢登場」も収録。

 

この展開でギャグになるのか

と思いきや

ちゃんとギャグになってました。

 

これはすごい。

 

 

作中には出てきませんけど

扉やカバー袖に描かれた

江戸川乱歩の似顔絵が

あまりにクリソツで

ツボつきまくり。

 

森下裕美『黒トカゲ』扉絵

 

なお『黒トカゲ』では

『孤島の鬼』も、ちょっとだけ

踏まえられていると思われます

 

乱歩コミカライズの中でも

異色の一冊であることは

間違いないですね。

 
 
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