(集英社マーガレット コミックス、2019.4.30)
サブタイトルは「王女様の中庭」ですが
それに対応する内容の話は
特にありません。
リゾート地に建つ
今では観光客に開放されている
旧華族の屋敷の庭が絡む
「ワン サマー デイ」が
ちょっとだけ関係あるかも。
「ファースト ドリーム」から
「レイン レイン」までの10編の他
「こだわりモノ」を聞くという
コーナーで描いた回答(1ページ)が
収録されています。
ちなみに上のコーナーにおける回答は
「海外ミステリードラマのファッション」で
BBCがドラマ化した
『ブラウン神父』に登場する
女性キャラクターが取り上げられていて
おおっ、さもありなん、という感じ。
「スマイル プラン」と
「フィーチャー プラン」に登場する
作家志望の男子高校生
都村[とむら]くん
という新キャラクターが印象的。
特に「フィーチャー プラン」は
都村くんをイメージしたかのような
アイドルを主人公にした物語を
物語内物語にしながら
最後に知世の日常とつながる
ストーリーの落としどころも面白い。
「雪女」の再話を試みた
「スノー レディ」も面白かったです。
「雪女」のストーリーに疑問を抱く知世が
夢の中で新しいストーリーを紡ぐのですけど
途中から知世も想定していなかった
エンディングを迎えます。
「雪女」がなぜ人を殺めるのか
という知世の疑問に対する
雪女の執事(がいるんですw)の説明が
含蓄があって素晴らしいのに加え
想定外のエンディングに対して
執事が語る説明も
なかなか良かったです。
なお、オビに引かれているのは
「シアター ストリート」に
出てくる文句ですけど
「僕」の正体が
この作者らしい気がします。
同じエピソードに出てくる
「ゲキサッカって…
かっこいい!
サッカより強そう!」
という千世の台詞はウケました。
確かにね
ゲキレンジャーという戦隊ものも
ありましたからねえ。( ̄▽ ̄)