前回ふれた
フランス・ギャルが歌う
『涙のシャンソン日記』のオリジナル、
最初のバージョンを紹介してなかったので
遅ればせながら、ご紹介。
(フィリップス・レコード FL-1205、1965.12)
発売は日本ビクターで
発売年月は
ライナーにも盤のレーベルにも
記されていないため
France Gall Database に拠りました。
『夢みるシャンソン人形』に続く
日本でのシングル第2弾で
ライナーの解説は
当ブログで紹介した洋盤でお馴染み
JOQR radio(現在の文化放送)の
当時のディレクター、金子貞男です。
ライナーの内容(情報量)が
『夢みるシャンソン人形』の時に比べ
若干、増えているだけでなく
当時の肉声を伝えているのが貴重かと。
オリジナル版は
ロコモーティブな定旋律に
ブルースハープ(だと思いますけど)が
前奏や間奏部分、ラスサビに重なっているあたり
実に哀愁あふれていて、いい味わいで
好みです。
こればっかりは聴いてもらわないと
伝わらないと思いますので
YouTube にアップされている
フランス語の原詞と和訳つきの音源を
貼付けておくことにします。
前回、貼付けた、後年のライブ盤では
ブルースハープ(?)を
アコーディオンに代えてましたけど
そちらもそれなりに
哀愁を漂わせていると思います。
かてて加えて
裏拍(?)が強調されているためか
軽妙でジャズっぽい感じがされるのも
良きかな、と書いた理由です。
なお、本盤には
ジャケットの写真を反転させ
カップリング曲を変えた
別バージョンもあります。
(フィリップス・レコード SFL-1023、1966.2)
ジャケットでは
Poupée de cire, poupée de son
すなわち「夢みるシャンソン人形」も
原題として併記されていますが
そちらは収録されておりません、念のため。
また、ジャケ写と盤のレーベル面で
ステレオであることを謳ってますが
手許にあるフランス原盤がモノラルである以上
これは機械的に処理したものでしょうか。
スリープが
フィリップス・グループ専属の
アーティストのカラー写真を配した
美麗ジャケットなのも特徴。
以前紹介した
『すてきな王子様』日本語版のスリーブと
まったく同じものですが
裏面・右側の記載から
本盤が「ベスト・ヒット10」という
シリーズものの1枚であることが分かります。
ライナーの中身は
カップリング曲の解説を除き
前盤を踏襲しています。
邦盤シングルでは他に
4曲入りのコンパクト盤も
リリースされたようですが
そちらは残念ながら持ってません。
『涙のシャンソン日記』は
のち(1985年)になって
ホンダの小型乗用車 CR-X の
テレビCMで使われました。
幸いにも
映像が YouTube に
アップされていますので
そちらも貼付けておくことにします。
クルマはもとより
フランス・ギャルについても
興味関心がなかった頃であるため
観た記憶がまったくなくて
我ながら困ったものだ。(^^ゞ
●補足(約15分後の)
アップしてから写真をつくづく見直していたら
手袋のところにローマ字で
以前の持主なのか
名前が書かれてあるのに気づきました。
あらら、汚レコードでしたか。
それにしてもギャルの写真と
しっくり合うように書かれているあたり
なかなか洒落ていて
「汚」レコードというのが
申し訳ないくらいですね。