『絹の靴下〜マグネット・アルバム』(CD)

(キングレコード KICS-8018、1994.2.5)

 

こちらは

馬飼野元宏監修

『昭和歌謡プップスアルバムガイド

1959−1979』(2015)に

載っていたこともあり

何となく探していたものです。

 

LP盤で見つけたことがありますけど

タスキ(オビ)が付いてなかったのでスルー。

 

そうこうしているうちに

新宿のタワーレコードで見かけて

ずーっと棚に残っていたので

いつでも買えると思っていたのですけど

先日、ようやく思い切って購入した次第。

 

 

本盤は夏木マリのファースト・アルバムで

オリジナルのLP盤は

1973年にリリースされました。

 

1973年6月にリリースされた

表題曲「絹の靴下」のヒットを受けて

急いで作られたと見られる1枚で

夏木のオリジナルは「絹の靴下」と

そのシングルB面の「媚薬」のみ。

 

その他の10曲はすべて

同時代の歌手のカバーだったりします。

 

 

参考までに

カバー曲の創唱者と

リリース年月日をあげておけば、以下の通り。

(CDではトラックの2〜11にあたります)

 

 どうにもとまらない(山本リンダ、1972.8.5)

 狂わせたいの(山本リンダ、1972.9)

 狙いうち(山本リンダ、1973.2)

 恋の衝撃(朱理エイコ、1972.9)

 北国行きで(朱理エイコ、1971.1)

 他人の関係(金井克子、1973.3)

 雨のエアポート(欧陽菲菲、1971.12)

 恋の追跡(欧陽菲菲、1972.4.5)

 雨の御堂筋(欧陽菲菲、1971.9.5)

 経験(辺見マリ、1970.5.11)

 

創唱者のリリース年月日は Wikipedia で調べました。

 

10曲中4曲を編曲している川口真が

夏木のアルバムに収録するにあたり

他の楽曲のアレンジも手がけています。

 

 

夏木マリの歌は

当時テレビで聴いているはずですけど

本盤を聴いて、こんな声だったのか、と

ちょっと驚かされました。

 

と同時に

オリジナルの創唱者と比べると

やや軽めの声のような印象を受けたのですが

こればっかりは聴き比べてみなければ

なんともいえないので

さっそく手持ちのCDを引っぱり出して

聴き比べてみたという。( ̄▽ ̄)

 

ただ、金井克子の「他人の関係」のみ

手もとにレコードもCDもありませんで

まさか持っていないとは思わず

これは灯台下暗しだったというか

探し物が増えてしまった……Orz

 

 

朱理エイコや欧陽菲菲の場合

セクシー路線というより

パンチの効いた歌唱曲路線

という気がしますけどね。

 

セクシー路線というのは

歌の内容や曲調によって、というより

歌い手のたたずまい、見た目にによって

そう判断されるのかもしれず。

 

そう考えると

上の2人が加わるのは

自然なのかもしれません。

 

 

朱理エイコや欧陽菲菲と聴き比べると

特に欧陽菲菲と比べた時は

さすがにパンチ力という点では

夏木は一歩譲る気がしないでもない。

 

もっとも

やろうと思えばやれたけど

まったく同じように歌うのを

あえて避けたのかもしれません。

 

 

ちなみに

以前、当ブログで紹介した

中森明菜『ムード歌謡〜歌姫昭和名曲集』

(2009)の収録曲と

4曲もかぶっていたので

ちょっとびっくり。

 

中森盤のコンセプトは

ムード歌謡なわけですが

夏木盤のコンセプトは明らかに

セクシー歌謡でしょうね。

 

もっとも中森明菜の

クルーナー唱法を思わせる歌い方は

セクシー路線寄りだと

思わせなくもないですけど。

 

全体的に中森明菜バージョンの方が

アレンジにもよると思いますけど

耳ざわりがいい感じがする

というか、好みかな。

 

 

本盤が出た1973(昭和48)年

自分は小学校高学年ですので

ここでカバーされている曲は

テレビをつけて歌謡番組を観てると

自然と耳にする曲ばかりなだけに

メロディーを聴けば

ああ、聴いたことがある

という気分になります。

 

もっともメロディーは

印象に残っているんですけど

小学生当時、それぞれの歌い手を

セクシーだと思っていたかどうか。

 

今となっては

よく分かりません。(^^ゞ

 
 
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