前回、『愛がみつかりそう』の
シングル盤を紹介したので
いい機会ですから
アルバムの方も
紹介しておくことにします。
(徳間ジャパン 28JAL-3027、1985.11.25)
リリース月日は
ジャケットのどこにも表示されておらず
手もとの控えに拠るものですが
ネットで検索したものかと。
ジャケットのロゴ表記は
「CITY Romance」ですが
オビ上部、ジャケ背は共に
「CITY ROMANCE」となっているので
タイトルもそちらに合わせました。
こちらは
徳間ジャパンから出た唯一のアルバムで
シングル『愛のハーモニー』(1984)のA面と
シングル『愛がみつかりそう』(1985)のAB面を含む
全10曲を収めたフル・オリジナル・アルバムです。
シングル『愛のハーモニー』のB面
サントリー缶ビールのCMで知られる
(ペンギンのアニメを覚えている人も多いかと)
「スノー・フレイクス」や
シングル『帰って来たつばめ』(1985)の
両面曲などが収められていないのは
「CITY ROMANCE」というコンセプトに
合わないと思われたからでしょうか。
「愛のハーモニー」は
シングル盤のアレンジのままではなく
リミックス・バージョンでの収録
とジャケットに書かれています。
ちょっと聴いただけでは
シングル盤と変わらないようにも
聴こえるんですけど (⌒-⌒; )
ぶくぶくというような
泡立ちのような音が加わっています。
収中、お気に入りは
「夕暮れにララバイ」
「I Will Love You 〜ずっとあなたと〜」
「涙はいらない」の3曲。
どの曲も
中華風の旋律を活かした
テンポの良い、明るい曲です。
B面・3曲目の「物語の途中の二人」は
岡本一生(現・岡本朗)との
デュエット曲で、ちょっと珍しい。
このレコードが出た当時だったら
岡本一生って何者?
とか思ってたでしょうが
現在では Wikipedia などで
簡単に調べられるのが嬉しい。
と思いながら
Wikipedia の記事を見ていたら
太田裕美の名アルバム
『I Do, You Do』収録された
「ロンリィ・ピーポー II」(亀井登志夫との共作)や
堀川早苗の「月夜のゴンドラ」の
作曲者だと知って
ちょっとびっくり。
本盤はまた
アグネスの作詞作曲の楽曲が
比較的多いのも特徴で
「Somebody's Crying」
「涙はいらない」(作詞のみ)
「Dream A Little Dream Of You」と
10曲中3曲もあります。
「涙はいらない」の作曲は
ブレッド&バターの岩沢二弓(ふゆみ)で
岩沢はコーラスにも参加しています。
アレンジは矢野誠ですから
中華風の雰囲気は
矢野の手腕にもよるのかも。
Wikipedia によれば矢野は
矢野顕子の元旦那さんだそうで。
錚々たるメンバーとの共演を経て
(曲を提供したミュージシャンや
アレンジを担当した作曲家の名前を見ていると
クラクラしてきます)
南沙織やブレッド&バターのアレンジで
編曲者としてデビューしたそうですから
岩沢二弓の曲を活かすのは
お手のものなのかもしれませんね。
ちなみにアグネスのアルバムでは
『あなたとわたしのコンサート』(1974)にも
参加していますが
これは松本隆を中心とした頃の
オリジナル・ムーンライダーズとしてかな。
ライナーには
作詞作曲編曲者だけでなく
参加ミュージシャンがすべて
掲載されています。
自分はトーシローなので
気がついて調べられたことを
知ったかぶりして書くだけですけど
Amazon に引用されている
『CDジャーナル』データベースのレビューに
「演奏陣も豪華」と書かれていますし
そういうことに詳しい人なら
興味深いことに、いろいろと
気づくのかもしれません。
本アルバムは、のちに
『CITY ROMANCE 〜愛がみつかりそう〜』
と改題され、CD化されました。
手許にあるのはこちら↓
(徳間ジャパン コミュニケーションズ
TKCA-30680、1992.8.25)
BOUBON JAPAN LIBRARY
というシリーズの第3弾です。
といっても
BOUBON JAPAN LIBRARY
というシリーズで
他に何が出ているのか
まったく知らないのですけど。(^^ゞ
LP盤のジャケ裏は
ライナーの裏表紙に使われており
CD盤のケース裏自体は
単に曲名が並んでいるだけ。
LP盤のシート(歌詞カード)には
モノクロ写真が2枚載っているのですが
CD盤のライナーに使われているのは
上に掲げた1枚だけです。
ただ、下に掲げた
LP盤のシートに載っている方と
見比べれば分かる通り
トリミングが
ちょっとだけ異なります。
また、CD盤のライナーには
LP盤のシートとは異なる写真が
2枚、使われています。
意外と、マニア泣かせの1枚なのかも。(⌒-⌒; )
今回、久しぶりに引っぱり出して
オビを見たら
「NEW PRICE ¥1,700」と
でかでかと刷られているのに気づき
もしかしたら再発盤ではないかしらん
と思ったり。
だとしたら上記の改題も
BOUBON JAPAN LIBRARY で
初めて変わったのかもしれません。
旧プライス盤を見つけない限り
はっきりしたことはいえませんけれども
なんだか以前、中古か何かで
見たような気がしてきたり。
やっぱりマニア泣かせの1枚かも。(´・ω・`)
●訂正(翌日、21:00ごろの)
「スノー・フレイクス」の
ナカグロ(・)を落としていたので
付け加えておきました。