沢井一恵『目と目』

(日本伝統文化振興財団 VZCG-735、2010.4.7)

 

発売はビクターエンタテインメント。

 

原盤は1987年に

ナミ・レコードが製作し

アート・フロント・プロデュースが

販売しました。

 

 

前回取り上げた

ケージの演奏盤と同じ

復刻シリーズの1枚で

こちらは太田裕美が参加している

ということを知り

少し前に購入したものです。

 

作曲家・ピアニスト高橋悠治の息子で

ギター、ブズーキ、薩摩琵琶の奏者

高橋鮎生(Ayuo)がプロデュース。

 

まあ、とはいっても

高橋鮎生の活動については

よく知りません。

 

太田裕美は

高橋鮎生のアルバムに

ゲスト・ミュージシャンとして

このあと2枚ほど関わってますけど

今回の盤の仕事が御縁でしょうか。

 

 

『紅楼夢』や『浮生六記』などの

中国の古典文学に基づく曲、

ベトナム民謡に基づく曲、

イギリスのフォークっぽい曲、

日本の伝統的な箏の曲、

沢井一恵への委嘱曲などが

箏の独奏や伴奏で演奏されていて

(曲によってはギターやキーボード、

ドラムスも加わります)

まとまりがあるような、ないような。

 

だから1回、聴いただけで

その後は

ほったらかしといたのでした。f^_^;

 

今回、久しぶりに

引っぱり出してきましたが

やっぱり1度、聴けばいいかも

という感じ。

 

 

それにしても

八橋検校の「みだれ」を

前半7分あたりまでですけど

ここに収録されたような

ゆっくりしたテンポで聴いたのは

初めてかも。

 

唯一、聴き覚えのある

古典曲なのになあ。

 

 

太田裕美は

『浮生六記』に基づく3曲と

表題曲の「目と目」を

歌っていますが

実をいえば、こちら

LPサイズのBOX

『太田裕美の軌跡〜First Quarter〜』

(1999.4)にも

再録されています。

 

いわゆる歌謡曲風の歌唱とは

違いますので

万人におススメできる

というわけのものでもなく

太田さんの声が好きという方なら

そちらで充分かと。

 

もっとも、

上記BOXは完全生産限定版ですので

入手するのに、ちょっとばかし

苦労するかもしれませんが。

 

 

あ、ライナーの裏表紙には

太田裕美が

関係者と記念撮影したスチールも

載っています。

 

マニアなら

こういうのも持ってないと

……かな?(苦笑)

 

 

ちなみに沢井一恵は

太田裕美のCDシングル

『Virgin から始めよう』に

 

『Virgin から始めよう』

(Epic/Sony Records. ESDB-3494、1994.6.22)

 

バック・ミュージシャンとして

参加しています。

 

こちらは明らかに

「目と目」初演(1986年)以来の

御縁でしょうね。

 

 

『目と目』を聴いたあとで

「Virgin から始めよう」を聴くと

メロディー・ラインに

ちょっと似たところがあるかも

とか思ったり。

 

同曲の作詞作曲は太田裕美自身です。

 

 

カップリングは

名曲「満月の夜 君んちへ行ったよ」の

リミックス・ヴァージョン。

 

自分の耳には

オリジナルとさほど違わないように

聴こえますけどね。(^^ゞ

 

 

なお、カップリング曲には

沢井一恵は参加していません。

 

ちょっと残念。

 

 

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