ダンスリー『ダンスリー』

(日本コロムビア YF-7016-ND、1981.5)

 

日本コロムビアは発売元で

レーベルはデンオンになります。

 

少し前に

横浜のディスクユニオンで

見つけました。

 

 

今回のレコードは

アヴァンギャルドだったか

プログレッシブだったか

とにかくロック系の棚で

見つけたのですけど

ジャケットのデザインも

いかにも、それっぽい

サイケデリックなイメージを

彷彿させるものがあります。

 

手許に

ダンスリーのCDが

1枚あるのですけど

ルネサンス期の

ミンネゼンガーと呼ばれる

ドイツの吟遊詩人や

トルヴェールと呼ばれる

フランスの吟遊詩人による世俗歌謡を

演奏しているので

てっきり

クラシック系のグループだと

思っていました。

 

だから

ロック系の棚で見つけたときは

ちょっと驚いたんですけど

「中世からきた新しいポップス!!」

「アコースティック・サウンドの

 魅力的な世界!!」

というオビの惹句や

「ニュー・ポップス」という

ジャンル表示(?)から察するに

ニューエイジか

ワールド・ミュージック

あるいはトラッド・ミュージックとして

受容されていたっぽいですね。

 

 

本盤には

13〜14世紀の

フランスやイタリア、スペインの

舞曲や吟遊詩人の曲に混ざって

沖縄民謡や津軽民謡、朝鮮民謡の他

金 芝河(キム・ジハ)の詩に

高橋悠治が曲を付けたものも

演奏されています。

 

こういう多国籍的で

フォークロアチックなノリが

いかにもトラッドな感じ。

 

 

ところで

三橋一夫という人が書いている

ライナーの解説には

次のような箇所があります。

 

「いわゆるニュー・ミュージックの世界では、

弦楽四重奏団であるKARYOBIN(迦陵頻)をバ

ックに唄う上田知華が注目され、太田裕美はク

ヮルテットだけでドラムスもエレクトリックも

なしのLPを作り、チューリップの財津和夫のソ

ロ・コンサートでも弦楽四重奏が使われている。」

 

まさかダンスリーのレコードで

太田裕美の名前を目にするとは

思いもよらず

ちょっとびっくり。

 

太田裕美が

ニュー・ミュージックの文脈で

言及されているのも

興味深いところです。

 

 

上の引用部分でふれられている

太田裕美のLPって何だろうと思って

ちょっと調べてみたところ

どうやら

『思い出を置く 君を置く』(1980)

だと思われます。

 

こちらのLPについては

また記事を改めて

紹介することにしましょう。

 

 

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