(キングレコード BS-189、1965)
これは、かなり前に
横浜のレコファンで
見つけたものです。
今のように
昭和のドーナツ盤を
熱心に渉猟するようになる
前のことでした。
「アイドルソング100選1959−1969」に
出てたやつだということもあり
収穫がないのも何だから、という
軽い気持ちで購入したのでした。
小川寛興を追悼した際
紹介したCDには
歌謡曲が1曲も
入っていなかったことでもあり
ちょうどいい機会ですので
取り上げることにします。
曲自体を聴くのは簡単で
たとえば手許には
『倍賞千恵子全曲集』というタイトルの
「KING 1600 シリーズ」という
廉価版シリーズの1枚があります。
(キングレコード NKCD-8010、2009.12.5)
去年になって
本盤より4曲多い、全16曲収録の
『全曲集2017』が出たようです。
もっとも収録曲が微妙に違うので
そちらを買えば済むかというと
単純にはいえないところもある
ということは
いい添えておきます。
上記CDは
上にも書いた通り
12曲収録されていますが
3曲を除いて
すべてに作曲か編曲で
小川寛興が関わっています。
当時の倍賞千恵子は
小川寛興と
音楽的に関係が深かったことを
偲ばせるのですけど
後には、夫の小六禮次郎が
音楽的に指導的な役割を果たすように
なっていきます。
「さよならはダンスの後に」も
小六禮次郎の薫陶を受けて
録り直しています。
後にそのことを知り
オリジナル版にこだわるなら
オリジナル盤を買うのが
確実で危なげがないと
つくづく思った次第です。
もっとも手許のCDは
発売がキングレコードですから
おそらくセルフ・カバー前の
オリジナル音源を
使っていると思いますけど。
それと「さよならはダンスの後に」は
『美少女戦士セーラームーン』の主題歌
「ムーンライト伝説」と
旋律が似ているというのも
よく知られている話でして。
『レコード・コレクターズ』の記事では
レビュアーが
いつか書こうと思ってたと
殊更らしく記してますけど
有名な話だと思ってました。
同じレビューで
「いまだに彼女の
まともなシングル集が存在しない」
と書いてありますが
これは、まさにその通りでして
きちんとしたディスコグラフィも
整っていないと思います。
上で紹介したCDも
聴ければいいだろうという感じで
リリース年すら
書いてありませんから。
上にふれた『全曲集2017』では
そこらへん
改善されているのでしょうかね。
レコードのジャケットは
2ツ折り仕様です。
見開きの両側に
それぞれの歌詞が載っており
「さよならはダンスの後で」のみ
譜面がついています。
曲名の頭に
「流行歌」ではなく
「歌謡曲」と角書きしてあるのが
ちょっと目を惹きますね。
最終ページは白。
何とも面白味がなく
ちょっと残念。
B面曲「妹よ」は
岩谷時子作詞というのが
目を惹きますね。
NHK『今日のうた』と
添え書きされているのは
おそらくテレビの
歌謡番組ではないかと思いますが
詳しいことは調べがついておらず
後日を記したいと思います。