(ヤマハミュージックコミュニケーション
YCCW-10302〜4、2017.4.26)
立川のディスクユニオンで
新譜で売っているのを見つけて
買わなくちゃと思っていたんですが
渋谷のディスクユニオンに
中古で出ていることを知り
先週の木曜日
採点済み答案を横浜まで届けたあと
帰りに立ち寄って購入しました。
立川で買うと
(ディスクユニオンで買うと、かな?)
ポスターが付いてきて
Amazon では
コースター付きの特典盤が
出ていましたけど
今回、そういうのはなくてもいい
と思ったので。
プレ・デビューシングルの
『銀河系はやっぱりまわってる』(1972)から
現時点でのラストシングル
『同じ月を見ている』(2012)まで
短冊CDシングルに収録された
全シングルのA面B面
および c/w のカラオケも含め
全50トラックを
3枚のディスクにまとめたものです。
ライナーには
各シングルのジャケット表面と
歌詞を印刷した裏面を
見開き左右に配して掲載し
各曲についての
谷山浩子のコメントと付け
シングルにまつわる想い出を中心にした
インタビューが
最後に掲載されています。
ちなみに「短冊」という言い方は
上記インタビューで
使われていたものです。
そのインタビューで印象的だったのが
オリコン1位とか
ミリオンセールスとかの欲求は
なかったかと聞かれて
「なかったですね。
認められたい欲求は
若い頃はすごく強かったですが、
(略)
人数的に多くの人に
『いいね!』と言ってもらいたいのとは
何か違って、
特別な人にほめられる特別な歌を作りたい、
自分にしか作れない曲で
『おおっ!?』と言われたい、みたいな。
中二病が続いていたとも
言えますけど(笑)」
と答えているくだり。
わが身をふりかえり
いろいろと
考えさせられるものがありました。
ジャケットはデジパック仕様。
分厚いライナーは
ジャケットの右サイドを折り畳んだ上に
乗っかっているだけです。
そのジャケットとライナーの表紙は
まるでピアノのボディのような
つるつるのコーティングが
施されていて
綺麗なんですけど
指紋が付かないかと
びくびくせざるを得ないところ
あえていえば難点ですかね。
そういうところがあるにしても
写真および文字情報が
充実しているのみならず
制作裏話も面白いし
45周年コレクションとして
手許に置きたいものに
仕上がっていると思います。
谷山浩子を聴くようになったのは
前にも書いたかもしれませんが
大学に入って上京してからのことで
交流のあった年上のミステリ・ファンに
谷山浩子ファンがいたからでした。
そのころ
谷山浩子がパーソナリティーを務めていた
オールナイトニッポン(第2部)も
聴いていました。
新曲が出るたびに
ラジオのリスナーから
からかいまじりのお便りが届いて
それを読んでいた浩子さんの反応を
楽しんで聴いていたことが
昨日のことのように思い出されてきます。
いちどは何かで聴いたり
ベスト盤で持ってたりする曲が
ほとんどですけど
改めて時系列に沿って聴き直すと
個人史的な面で感慨深い。
また、これはインタビューで
教えられたことですが
音盤史的な面でも
いろいろと興味深く聴けました。
石川ひとみや
西田ひかるに提供した曲を
自身で歌い直したものが
収録されていますけど
その他に
提供したものの
デビューが取りやめになって
出戻ってきた曲があったり。
1曲1曲についてふれていくと
長くなりそうなので
やめておきますが
ひとつだけ。
なぜか1994年になって
シングルカットされた
「夜のブランコ」。
自分は好きな曲ですけど
アレンジが変わってて
すごいことになってますね。
アレンジャーの倉田信雄は
Wikipedia の記事を見ると
割と谷山作品に参加しているようで
ほう、とか思ったり。
こちらはカラオケも収録されており
アレンジの面白さ(?)を
楽しむことができます。
深夜に聴いていると
泣き出しそうになる曲が
多かったりしますけど
あらためて歌詞に注意が向き
ハッとさせられる曲も
あったりしました。
しばらくは晩酌のお伴となって
いろいろと物思いを馳せたり
ふけったりすることに
なりそうです。(^_^)