(宗方あゆむ再話、ラボ教育センター、2005.3.3)
先日、下北沢の古本屋「ほん吉」で
金子國義 訳・挿絵の
『不思議の国のアリス』を買った際
それと並んで棚にあった1冊です。
これは以前
金子國義の本を見つけたときには
なかったものです。
しかも
出ていたことすら知らなかったので
こんな本があったのかと驚き
金子の本と一緒に購入しました。
山本容子の名前なら
よく知られているかと思い
タイトルにも記しましたが
Wikipedia によれば
吉本ばなな『TUGUMI』(1989)の
挿絵を担当したことで
知名度を上げたそうです。
個人的には
集英社の世界文学全集
『集英社ギャラリー/世界の文学』全20巻
(1989−1991)の仕事が
印象に残ってますけどね。
版画家として知られる山本ですが
本書の挿絵は水彩画です。
バリ島で描かれたものらしく
それとは別に関係ないのでしょうけど
アリスはショート・ヘアの少女。
山本の画風が画風だけに
可愛らしいキャラクターとは
ちょっと、いえませんかね。
女子高生のいうカワイイには
(それともキモカワイイ?)
当てはまるかもしれませんけど
オジさんにはよく分かりません。(^^ゞ
宗方あゆむの再話は
シナリオ風というのか
地の文は最小限にとどめ
台詞を中心に再構成されています。
その台詞の頭に
常に発話者の名前が記されているので
シナリオ風に見えるのでした。
ちなみに山本容子は
講談社青い鳥文庫の
2冊のアリスでも
挿絵を担当しています。
そちらの訳者は高杉一郎で
旧版はテニエルの挿絵を
そのまま使ってました。
ちょっと書棚を見てみましたが
旧版はありましたけど
新装版は買ってないようで
また探すものが増えてしまった……
また宗方あゆむは
同じラボ教育センターが出している
『バルフールのふしぎの国のアリス』
(2009)でも
再話を担当しているようです。
バルフールというのは
同書の挿絵画家
ルドミラ・バルフールのこと。
同書は持っていないので
再話の文章やスタイルが
同じかどうかは分かりません。
また探すものが……以下同文。( ̄▽ ̄)
表紙の絵は裏表紙にまたがって
下のようになっています。
カバーはありません。
そのため本を伏せざるをえず
これ以上は開くに忍びないので
見苦しい点、ご容赦ください。
上の写真でも分かる通り
左開きの本です。
これは本文が
英語の本のように横組みだから。
タイトルに「日本語版」と付けたのは
奥付に準じたからです。
そう付けられていることと
本文の組み方から考えるに
「英語版」が
ありそうな気もしますけど……
たぶん、ないと思いますが
もしあるとすれば
いつか出会えるでしょう。┐(´∀`)┌ヤレヤレ