(メディアファクトリー、2000.4.15)
八王子での
宍戸留美さんのイベントの後
吉祥寺から下北沢へと
ディスクユニオンの梯子をしてから
立ち寄った
下北沢の古本屋「ほん吉」で
見つけました。
以前、宍戸さんのライブに
行く前に寄った時
見つけていたのですが
その際は手許不如意だったため
(ライブの物販に使う分しかなくて f^_^; )
スルーしていたものです。
実はそれよりさらに前に
池袋の古本屋でも
見つけていたのですが
そちらは定価の3倍以上の
値札がついていて
また今度、と思っている内に
売れてしまっていた
という苦い経験をしています。
今回は
先日、購入するまで
誰にも買われずに済んで
幸いでした。
しかも値札は定価の2倍程度と
池袋の時よりも安かったので
(それでも高いといえば高いですが……)
ラッキーでした。
金子國義のアリス絡みの仕事では
こちらのブログで以前
『金子國義 アリスの画廊』という
画集を紹介したことがあります。
もっとも、一般的には
新潮文庫版の
2冊のアリス挿絵の仕事の方が
よく知られているだろう
と思いますけど。
その金子が翻訳した
アリスがあることについては
これも以前こちらのブログで取り上げている
『不思議の国のアリスのひみつ』という
宝島社のムック掲載のインタビューを読んで
何となく意識してはいたのですけど
なかなか目にする機会が
なかったのでした。
池袋の古本屋で見つけたのが
そのインタビューを読む前なのか
それとも後なのか
ちょっと記憶にないのですけど
誰かに買われて悔しい思いをしたのは
よく覚えております。( ̄▽ ̄)
ですから下北沢で見つけた時は
ほんとに嬉しかったです。
金子國義訳となっていますが
本文が62ページしかないので
完訳ではなく抄訳です。
ストーリー自体は
キャロルの原作に忠実なのですけど
適宜、エピソードが
はしょられています。
さらには
キャロルの原作にない文章が
あったりしますので
抄訳というより
再話というべきでしょうか。
アリスの前を通りすぎる
白ウサギについての文章で
「伊達者ブランメルをきどって」
なんて出てきますけど
一般読者に分かるのかいな
とか思ったり。
その白ウサギの家の表札が
「右左木四郎(うさぎ・しろう)」
と書かれているというのは
ちょっといいかも
とか思ったり。
帽子屋がお茶会で
アリスに問いかけるナゾナゾが
「目玉焼きは何語?」
に変わっているのは
何か意味があるのかいな
とか思ったり。
原作を知っていると
いろいろ楽しみどころ
(突っ込みどころ?)満載ですが
当時の評判はどうだったのか
ちょっと知りたいところです。
本体のカバーはビニール製(?)で
そのカバーの裏(表4)に
金子國義による
あとがきの文章が載っています。
今回の商品にはさらに
古本屋の方で付けたと思しい
パラフィンならぬ
ビニールカバーが付いてます。
これはちょっとありがたいかな。
もともとの商品に
カバー以外に、オビの類いが
付いていたかどうかは
分かりません。
というか
新刊書店で目にした記憶が
なぜか、ないのですね。
古本屋でしか見たことがない
という自分も
どうかと思いますけど。f^_^;
そんなこともあって
とにかく入手できたことを
素直に言祝ぎたいと
思うのでした。