
(新潮文庫 nex、2016.10.1)
まさか新潮文庫から
江戸川乱歩の
しかも少年探偵団シリーズが
文庫化されて出るとは
思いもよりませんでした。
新潮文庫nex という
ラノベ系を中心とする
レーベル内シリーズからですけど
カバーを外せば
一般の新潮文庫と
何ら変わりありません。

わざわざ新潮文庫が出すんだから
底本選定で凝ってたりするのかな
と思って期待したのですが
解説のあとのページを見てみると
光文社文庫版の乱歩全集・第10巻。
うーん。( ̄ー ̄)
表紙のイラストは
六七質(むなしち)という方。
表紙のキャラクターは
これはやっぱり
明智小五郎なんでしょうね。
よく見ると
奥の方に二十面相もいます。
背景の東京駅がいい感じ。
解説は辻村深月。
解説だけ
さっと読みましたが
この解説は良いです。
特に、実体験らしい
図書館でのエピソードがいい。
今の自分が
ここに書かれてるような大人に
なってないといいんですけど。
このエピソード
自作『凍りのくじら』にも
描いたそうですが
確か読んでいるはずなのに
覚えてない(汗
ダメじゃん。( ̄▽ ̄)
オビの裏には
シリーズ続々刊行と謳われてますが
全部出すんだろうか……うーむ。
買うべきか買わざるべきか……。
乱歩の版権が切れたこともあって
集英社文庫でも
事件の発生順に編集し直した
明智譚が刊行されてます。
新潮文庫版も
副題が
「私立探偵明智小五郎」
となってて
少年探偵団よりも
明智を前面に出している感じ。
それってどうよ、と思いつつ
こうやって常に刊行され
新しい読者を生んでいくのが
乱歩のすごさなんだろうなあ
と感心することしきりなのでした。
