
(PARCO、2000.8.28)
2011年のベスト盤で
「満月の夜 君んちへ行ったよ」を聴き
太田裕美を再発見して
いろいろ検索している内に
こういう本が出ていることを知り
『I do, You do』(1983)のLPを
中古盤で手に入れた前後
(前と後のどっちか、忘れました f^_^;)
古本で購入したものです。
どこかに紛れ込んでいたのが
偶然、見つかったのと
『ゴールデン・Jポップ/
ザ・ベスト 太田裕美』(1997)を
こちらで取り上げたばかりで
タイミングがいいと思い
紹介する次第です。
2000年に出た本なので
それ以降のデータは載ってませんけど
それでも
各アルバム及びシングルについて
太田裕美自身のコメントが
それも比較的、長文で載っており
CDやLPを探す参考になりました。
以前こちらで紹介した
『ゴールデン・Jポップ/
ザ・ベスト 太田裕美』も
今回の本で知ったのでした。
また『I do, You do』系列で
『TAMATEBAKO』(1984)や
『Far East』(1983)などが
あることを知り
(これら3枚をまとめて
ニューヨーク三部作と
いわれているそうです)
聴きたくなって
探したりしたのでした。
ちなみにどちらも
LP盤で見つけて聴きましたが
感想はまた機会がありましたら。
2000年の時点での
ロング・トーク(インタビュー?)と
かつての発言をまとめた
メモリアル・トーク、
関係者や評論家による
「なぜ今、太田裕美なのか」という
寄稿文(太田裕美論)、
そして、カラー・グラビア
モノクロ・グラビアなどから
構成されています。
「なぜ今、太田裕美なのか」の一本は
松本隆に対するインタビューなんですけど
太田裕美のデビュー当時が
フォークソングの台頭期で
アイドル歌謡と二大潮流を成していた中
ニューミュージック系のアーティストからも
好かれていたという証言が見られ
興味深いですね。
ここらへんは
アグネス・チャンとも
似ているかもしれない
とか思ったことでした。
同じ章の、前田祥文の評論には
ピアノの弾き語りというスタイルは
フォークに近づけようとした
スタッフによる戦略という面もあった
と書かれていて
なるほどなあという感じです。
ただ個人的な印象としていえば
ピアノの弾き語りは
ピアノを習うということ
そのものが喚起させる
ある種の女性性(女の子らしさ)のイメージとも
結びついていた気がしますし
それが視聴者の支持に
つながっていたような気がします。
フォークということなら
今も昔もギターの方が
そのイメージに
合っているような気がしますし。
もっとも、
ピアノではなくキーボードなら
アーティスティックだったかも知れず
後に楽器が
ピアノからキーボードに変わったのは
もしかしたらそういう理由だったのかも
とか思ってみたり。
上記のインタビューの中で松本隆は
太田裕美は
まだちゃんと評価されていない
「懐かしいねとか、
今でもかわいいねーとか、
まだそんな程度」(p.131)
と話してます。
それから16年経ちましたが
今現在もそんな感じなんでしょうか。
まあ、少なくとも自分についていえば
そんな程度かも知れませんけどね。(^^ゞ
