『アメリ』劇場用パンフレット
(アルバトロス、2001.11.17)

というわけで買っちゃいました
映画『アメリ』のパンフレット。

Amazon で探すと
1円という値付けが多かったです。

これに送料が加算されるので
結局は500円以上になるわけですけどね。


監督インタビューの他に
日本人のライターによる文章が載ってますが
その執筆者の一人が
滝本誠だったのにはびっくり。

滝本誠といえば
自分の中では
ノワール映画の専門家
という位置づけだったものですから。


なのに滝本は
ミステリ的なことは
いっさい書いていませんで
その代わりといっては何ですが
高橋論治という人が
「アメリ探偵の秘かな愉しみと、
 解決されないミステリー」
という文章を寄せています。

「もちろん『アメリ』を
 ミステリー映画と見なすのは、
 そうとう無理がある。
 しかし本編を振り返ってみると、
 すぐさま幾つか
 それらしい要素が思い浮かぶ」
と書いてから
ここもそう、あそこもそう
という具合に指摘されるあれこれは
なるほどという感じで
これは、ミステリ・ファン的には
なかなか興味深い内容でした。


あと、渡辺亨という人が
(音楽評論家だそうです)
ヤン・ティルセンについて
「現代音楽のパスカル・コムラードや
 マイケル・ナイマンなどに通じている」
と書いています。

ナイマンは知ってるけど
パスカル・コムラードって誰!?

というわけでまた
気になるものが増えるのでした。


ちなみに
監督インタビューによれば
ティルセンは
2週間で10曲も作曲してくれた他
今までのCDの曲を自由に使ってもいい
と言ってくれたのだそうです。

下の『アメリ』のサントラ盤

『アメリ』サントラ盤

に入っているのは20曲で
そのうちオリジナルは8曲。

メイン・テーマともいうべき
「アメリのワルツ」は
別アレンジ2曲も含めて1曲と考えると
6曲しかないことになるんですけど……

気になるー。(> <)


「イントロダクション」という
無署名の記事では
「移民がきれいに排除された復古的、
 右寄りの映画」という
当時の政権に政治利用されないために
あえてそういう批評家もいたことを
伝えていますけど
ということは
食料品店の従業員リュシアンは
その風貌から受ける印象とは異なり
移民系ではないということかしらん。

リュシアンを演じた
ジャメル・ドゥブーズは
検索してみたら
モロッコ系と
紹介されているんですが……


というわけで
いろいろと楽しめるというか
読んだら読んだで
疑問がまた湧いてくる
そんなパンフなのでした。

結論としてはもちろん
「やっぱ買って良かった~」
ということになるんですけどね。


ペタしてね



●訂正(翌日2:25ごろの)

すみません、パンフの発行年が
2011年になっていたので
直しておきました。

正しくは2001年です。m(_ _)m