
(河出書房新社、2015.9.30)
河出書房新社のムック
「らんぷの本 maseot」の1冊で
弥生美術館学芸員
外舘恵子さんの編集になる
陸奥A子だけをフィーチャーした
初のガイド本です。
復刊ドットコムからのメール案内で
今月中旬に出ることを知った時から
今か今かという感じで待ってました。
明後日あたり、塾の会議で出かけるので
その時に買っても良かったんですが
待ちきれなくて
honto で注文したんですが
読み始めると止まらなくなって
あっという間に読んでしまった次第です。
陸奥A子を読んだのは中学生の頃です。
クラスメイトの女の子が
読んでみたらという感じで
貸してくれたのでした。
それが『たそがれ時に見つけたの』(1975)
……だったか
『楡の木蔭でお昼寝すれば』(1978)
だったか
もはや記憶は曖昧なんですが (^^ゞ
それ以来、めっちゃハマって
たちまちの内に
当時出ていたコミックス2冊を
(『楡の木蔭』なら3冊を)
揃えてしまいました。
新作コミックスとして
自分で初めて買ったのは
『楡の木蔭でお昼寝すれば』
だったと思うんですが
これは喘息の少女が出てくる話で
自分が喘息にかかっていたこともあり
ものすごく共感したというか
感情移入しましたね。
ヒロインに感情移入するのも
ヘンなんですけど。
勧めてくれた女の子が
また陸奥A子作品に出てくるような
雰囲気を漂わせた子で
それもあってハマったんでしょうけど
それだけだったら
自分で新刊を買おうとまでは
思わないだろうし
今だに新刊を見かけたら買う
なんてこともないと思います。
やっぱり、陸奥A子作品自体に
魅力があったんでしょう。
リリー・フランキーや
江口寿史のインタビューを読むと
当時から男性読者に
強く指示されていたことが分かって
なんとなく嬉しい感じ。
北九州漫画ミュージアム専門研究員の
表智之のさんの記事は
ジェンダーがどうの、と
ちょっと堅いですけど
なぜ自分がハマったのか
よく理解できるような記事でした。
また、まんが研究家の
ヤマダトモコさんという方が
『りぼん』の後輩の中で
もっとも「おとめチック」を継承したのは
谷川史子だと書いているのを読んで
自分も谷川史子作品が好きなだけに
「やっぱりねー、そうだよねー」
と激しく同意・納得したことでした。
でも
やっぱりいちばん
読みごたえがあったのは
陸奥A子自身への
ロング・インタビューでしょうか。
アシスタントが実のお姉さん一人
というのには驚きましたが
何より驚いたのは
例によって
陸奥A子は結婚してたのかっ!
しかも離婚も経験してるのかっ!
ということでして。
(谷山浩子の時と同じパターンw)
あと、作中に出てくる
不思議レシピのひとつとして
紹介されている
ミルキーセピア。
やってみましたねえ。
(大学生になってからですが)
記事中には
ココアにブランデーとありますが
そうでしたっけ?
ミルクにウイスキー
と記憶してるんだけどなあ。
そういう記事を読んだり
掲載されている原画を
見たりしていると
もう一度読み直したくなってきます。
りぼんマスコットコミックスは
全部捨てずに
とっておいてありますし。
ただ残念ながら
実家の本棚に、なので
すぐに読み返せないのですが……(´・ω・`)
