『わたしもぼくも地球人』
(岩波ジュニア新書、2014.7.18)

副題「みんな地球に生きるひと Part4」。

岩波ジュニア新書で刊行されている
『みんな地球に生きるひと』シリーズの
第4弾です。


これまでに出た3冊も
買っていると思うんですが
(本棚を見てみたら Part2しか
 見つからなかったけど f^_^; )
読み通したのは今回のが初めてです。

自分には
アグネス・チャンが持っているような
ボランタリーな精神に対する
苦手意識があって
これまでの本も何となく
敬して遠ざけておりました。


今までの3冊を読んでいないので
それらと比較して
感想をいうことはできませんが
今回の本は
東日本大震災を初めとして
割と日本国内における
アップ・トゥ・デイトな問題が
取り上げられていて
(今までの本も
そうだったのかもしれませんけど)
自分なりの関心と興味を持続しつつ
読むことができました。

やはり、引き込まれたのは
上にも述べた震災をめぐる章と
ヘイト・スピーチや
近隣諸国との関係問題、
憲法改正問題、
女性問題などについて書かれた章ですね。


当方が
内田樹の本の愛読者だというのは
このブログの記事内容から
だいたい見当がつくかと思います。

最近は
平川克美の本を読んだりもして
(『消費をやめる』とか
 『グローバリズムという病』)
成熟型社会という考え方に
親しみを覚えていますので
アグネスが書くような
シリコンバレー礼讃には
素直に頷けないところがありますけど
シリコンバレーで学んだという、
常識に縛られなくてもいい
いろんな価値観があってもいい
といった考え方自体は
素直に受け容れられるものでした。


「差別する側が、
 自分が失うものがあっても恐れず、
 仲間とケンカしてまで努力してくれれば、
 男女差別はなくなっていきます」
 (pp.180-181)

これは男女差別に関しての意見ですが
これはこの問題だけに限らず
すべての問題に共通する
考え方ではないかと思います。


あと、
様々なバッシングもありうるでしょうに
ここまで現代日本の問題について
書いていることには
感心させられた次第です。

展開されている議論の中身とは
関係のない感想で
恐縮ですけれど。


表紙はアグネスの自筆だそうですが
オビのイラストも、そうなのかな?


本日8月20日はアグネス・チャンの
59歳の誕生日ということで
ささやかながら、お祝い代わりに
本の感想をアップした次第です。


ペタしてね