本日の『ハピネスチャージプリキュア!』
オープニングの10周年メッセンジャーは
キュアハッピーでした。
ま、それはともかく……(^^ゞ

(教育史料出版会、2011年12月15日)
以前、
『日本女性作曲家の歩み』
というCDを紹介しました。
また、『オリエンタル』
というCDも紹介しましたが
それらのCDに曲が収められている
女性作曲家・吉田隆子の生涯を
簡単に紹介した本です。
かつての bk1 である
honto に在庫があったので
注文したところ
なんと、CDが付いてました。
2010年12月に開かれた
吉田隆子生誕100年記念コンサートの
ライブ録音です。
「お百度詣」や
「君死にたまふことなかれ」は
歌曲版も器楽版も
残念ながら収録されていませんが
代表作である
「ヴァイオリンソナタ ニ調」の他
めずらしい楽曲が収録されていて
これはおトクな買い物でした。
声楽曲では
久保栄が演出した
ゲーテの『ファウスト』に基づく
戯曲の劇中歌「蚤の歌」と
組曲「道」(全4曲)から
「頬」と「手」が
収められています。
この声楽作品の歌い手が
ルネサンスの歌曲を歌っている
というか、そちらの仕事で
名前は知っている
波多野睦美でした。
おおっ! と思っちゃった。
吉田隆子の声楽曲は
奈良ゆみのソプラノ独唱
モニック・ブーヴェのピアノによる
『歌、太陽のように…
明治・大正・昭和に凛々しく生きた
日本の女性作曲家たち』

(ALM RECORDS ALCD-7134、2009.9.7)
というCDを聴いてみたんですが
ベルカント風
といっていいのかどうか
よく分かりませんけど
とにかく、何だろうな
オペラ歌手っぽい歌い方というか
歌詞がよく聴き取れない歌い方で
辟易していたのでした。
波多野睦美による演奏は
さすがルネサンス声楽曲の
演奏経験があるだけに
過剰な装飾はなく
歌詞も比較的、聴き取りやすい。
「お百度詣」も
「君死にたまふことなかれ」も
波多野の演奏で聴いてみたいです。
(去年の4月に
「君死にたまふことなかれ」も歌う
コンサートがあったようですが……)
その他の器楽曲は
いわゆる現代音楽風なものばかりで
当方の好みの中心とは
微妙にズレているのですが
それでも
「ヴァイオリンソナタ ニ調」は
いい感じ。
先に紹介した『オリエンタル』の
松野迅(vn)と
曽我尚江(pf)の演奏より
好きかもしれません。
肝腎の本の方は
ややスケッチ風に
簡単に生涯を追ったという感じで
意外な人物と交流があった
という興味は感じられましたし
年表や作品リスト
執筆リストなどはありがたいのですが
なんだか隔靴掻痒な感じも残りました。
たとえば
中村正常が歌詞を書いた
「ポンチポンチの皿廻し」(1929)
なんていう曲が
なぜ書かれたのか
この本からは
まったく分からないのですね。
中村正常は
現在では忘れられた
昭和のユーモア・ナンセンス作家で
中村メイコのお父さんだそうです。
(といっても、最近の若い人は
「中村メイコ」といわれても
ピンとこないかもしれませんがw)
中村正常は
戦前の探偵小説のメッカである
雑誌『新青年』なんかにも
寄稿しているので
かろうじて名前は知ってましたが
作詞までしてたとは知らなかったもので。
そこらへんが分かると
嬉しかったんだけどなあ。
ちなみに組曲「道」の一曲
「鍬」の歌詞を書いた中野鈴子は
プロレタリア文学者・中野重治の妹だと
この本で知りました。
ちなみに、その「鍬」は
上に紹介した『歌、風のように…』で
奈良ゆみが歌っています。
上に書いたような理由で
あまりおすすめはしませんが
いちおう「レコ芸特選盤」ではあります。
(「レコ芸」は雑誌『レコード芸術』の略)
書籍の方には他に
1940年から1945年までの
吉田自身による「病床日記」が
抄録されています。
これが意外と興味深いというか
15年戦争後半にラジオで
バッハのコーヒー・カンタータが
流れたことがあったみたいで
そのうえその演奏が
チェンバロを使用していたらしく
これには、びっくりしました。
チェンバロを演奏しながら
指揮しているのは
アメリカの「有名な」
エルンスト・ビクター・ポルフだと
吉田は書いてますけど
うわー、知らねーよぉ、
という感じで(苦笑)
他に、ランドフスカのハイドンなんかも
ラジオ放送されたみたいです。
吉田自身、
フランス・ルネサンス期の作曲家
クレマン・ジャヌカンの
声楽曲が演奏されたコンサートに
関わったりしていたり。
意外と古楽の話題も多かったのが
ちょっとトクした感じでした。

●3/5の修正(0:40ごろの)
冒頭の書き出し
「30周年メッセンジャー」
と書いちゃいましたが
10周年の間違いでした。
ご指摘を受けたので直しておきます。
でも、なぜ「30周年」と
打ち間違ったんだろう……?
30周年まで続いてほしいという
無意識のあらわれでしょうか?
そのころ生きてるかどうか
分かりませんけどね( ̄▽ ̄)
オープニングの10周年メッセンジャーは
キュアハッピーでした。
ま、それはともかく……(^^ゞ

(教育史料出版会、2011年12月15日)
以前、
『日本女性作曲家の歩み』
というCDを紹介しました。
また、『オリエンタル』
というCDも紹介しましたが
それらのCDに曲が収められている
女性作曲家・吉田隆子の生涯を
簡単に紹介した本です。
かつての bk1 である
honto に在庫があったので
注文したところ
なんと、CDが付いてました。
2010年12月に開かれた
吉田隆子生誕100年記念コンサートの
ライブ録音です。
「お百度詣」や
「君死にたまふことなかれ」は
歌曲版も器楽版も
残念ながら収録されていませんが
代表作である
「ヴァイオリンソナタ ニ調」の他
めずらしい楽曲が収録されていて
これはおトクな買い物でした。
声楽曲では
久保栄が演出した
ゲーテの『ファウスト』に基づく
戯曲の劇中歌「蚤の歌」と
組曲「道」(全4曲)から
「頬」と「手」が
収められています。
この声楽作品の歌い手が
ルネサンスの歌曲を歌っている
というか、そちらの仕事で
名前は知っている
波多野睦美でした。
おおっ! と思っちゃった。
吉田隆子の声楽曲は
奈良ゆみのソプラノ独唱
モニック・ブーヴェのピアノによる
『歌、太陽のように…
明治・大正・昭和に凛々しく生きた
日本の女性作曲家たち』

(ALM RECORDS ALCD-7134、2009.9.7)
というCDを聴いてみたんですが
ベルカント風
といっていいのかどうか
よく分かりませんけど
とにかく、何だろうな
オペラ歌手っぽい歌い方というか
歌詞がよく聴き取れない歌い方で
辟易していたのでした。
波多野睦美による演奏は
さすがルネサンス声楽曲の
演奏経験があるだけに
過剰な装飾はなく
歌詞も比較的、聴き取りやすい。
「お百度詣」も
「君死にたまふことなかれ」も
波多野の演奏で聴いてみたいです。
(去年の4月に
「君死にたまふことなかれ」も歌う
コンサートがあったようですが……)
その他の器楽曲は
いわゆる現代音楽風なものばかりで
当方の好みの中心とは
微妙にズレているのですが
それでも
「ヴァイオリンソナタ ニ調」は
いい感じ。
先に紹介した『オリエンタル』の
松野迅(vn)と
曽我尚江(pf)の演奏より
好きかもしれません。
肝腎の本の方は
ややスケッチ風に
簡単に生涯を追ったという感じで
意外な人物と交流があった
という興味は感じられましたし
年表や作品リスト
執筆リストなどはありがたいのですが
なんだか隔靴掻痒な感じも残りました。
たとえば
中村正常が歌詞を書いた
「ポンチポンチの皿廻し」(1929)
なんていう曲が
なぜ書かれたのか
この本からは
まったく分からないのですね。
中村正常は
現在では忘れられた
昭和のユーモア・ナンセンス作家で
中村メイコのお父さんだそうです。
(といっても、最近の若い人は
「中村メイコ」といわれても
ピンとこないかもしれませんがw)
中村正常は
戦前の探偵小説のメッカである
雑誌『新青年』なんかにも
寄稿しているので
かろうじて名前は知ってましたが
作詞までしてたとは知らなかったもので。
そこらへんが分かると
嬉しかったんだけどなあ。
ちなみに組曲「道」の一曲
「鍬」の歌詞を書いた中野鈴子は
プロレタリア文学者・中野重治の妹だと
この本で知りました。
ちなみに、その「鍬」は
上に紹介した『歌、風のように…』で
奈良ゆみが歌っています。
上に書いたような理由で
あまりおすすめはしませんが
いちおう「レコ芸特選盤」ではあります。
(「レコ芸」は雑誌『レコード芸術』の略)
書籍の方には他に
1940年から1945年までの
吉田自身による「病床日記」が
抄録されています。
これが意外と興味深いというか
15年戦争後半にラジオで
バッハのコーヒー・カンタータが
流れたことがあったみたいで
そのうえその演奏が
チェンバロを使用していたらしく
これには、びっくりしました。
チェンバロを演奏しながら
指揮しているのは
アメリカの「有名な」
エルンスト・ビクター・ポルフだと
吉田は書いてますけど
うわー、知らねーよぉ、
という感じで(苦笑)
他に、ランドフスカのハイドンなんかも
ラジオ放送されたみたいです。
吉田自身、
フランス・ルネサンス期の作曲家
クレマン・ジャヌカンの
声楽曲が演奏されたコンサートに
関わったりしていたり。
意外と古楽の話題も多かったのが
ちょっとトクした感じでした。

●3/5の修正(0:40ごろの)
冒頭の書き出し
「30周年メッセンジャー」
と書いちゃいましたが
10周年の間違いでした。
ご指摘を受けたので直しておきます。
でも、なぜ「30周年」と
打ち間違ったんだろう……?
30周年まで続いてほしいという
無意識のあらわれでしょうか?
そのころ生きてるかどうか
分かりませんけどね( ̄▽ ̄)