
(講談社 ワイドKC Kiss、2012.8.10)
お気に入りの作家なのに
買ってすぐ読まないというのは
もったいないからなのか
ほんとは好きじゃないからなのか(苦笑)
でも、読むとやっぱり
「はう~」という感じになります
谷川史子。
『おひとり様物語』は
2008年に第1巻が出てから
思い出したように
ぽつぽつと出ているシリーズで
ようやく4巻。
1話16ページの短い話を集めた
オムニバス形式の短編集なので
地道に出るのを待つしかないという。
「おひとり様」という言葉
昔、流行りましたよね。
(今も普通に使うのかな?)
基本的にアラサーの女子を描いていますが
たまにアラサーの男子も主人公になります。
アラサーで独身だと
いろいろと偏見に晒される女子の(男子も?)
一人暮らしにまつわる
エピソード集といったところでしょうか。
第4巻ともなると、
これまでの巻に出てきたキャラが
再登場したりするので
え~、もう忘れたよ~
という気にもなるのですが
まあ、忘れてても楽しめましたよ(苦笑)
お気に入りは第27話、第28話、第30話あたり。
27話は、仕事はテキパキのOLが
自宅は汚部屋(おべや)で
好きな人ができても
部屋にあげられないという話。
28話は、独身の生きづらさを感じていた男女が
たまたま飲み屋で意気投合して
「仮面夫婦」になる話。
片手ザルの使い方が絶妙でした。
30話は、キャラクターの設定よりも
ワルが捨て猫に優しくする姿を見て
というお約束パターンをひねっている
作劇法に感心しました。
読んでいる間は、分かる分かる
という感じでのめり込むのですが
冷静に考えると
自分はいまだに「おひとり様」とはいえ
アラサーもアラフォーもすっ飛ばし
50になった独身男が
読んで面白がってていいのか
と思ったりもしつつ
続巻を待ちわびるのでした( ̄▽ ̄)
また1巻から
読み返したくなってきたなあ。