
(講談社 モーニングKC、2011.9.23/2011.11.4、3刷)
作者名は「たまがわ・しげき」、
タイトル・ロールは「そうこ」と訓みます。
『コミック・ブレーク』という
書店に置いてあるフライヤーの146号↓

の、トップのインタビュー記事
「私のコミック履歴書」が
仮面ライダーバース伊達明を演じた
岩永洋昭だったので、
おっと思って手に取りました。
それから他の記事を眺め回した内
「書店員のおススメ」という記事で
紹介されていた1冊です。
本好きキャラが登場するタイプの作品は
ついついチェック入れちゃいたくなります(^^;ゞ
売れない画家、とは名ばかりの
その日暮らしの父親を持つ女子中学生
内海草子が主人公。
近所の(?)古書店・青永遠屋(おとわや)で
棚から本を抜いては読み、読んでは返し、また抜く
ということを繰り返していました。
本は返すけれど、要は万引きです。
ただ、本を返す時は感想文をはさんで残し、
店主はその感想文を「ブックガイド」と名づけて
読むのを楽しみにしている
というシチュエーションが第1話の冒頭。
あるとき父親が草子の蔵書を
売り払ってしまいます。
その蔵書は、父と別れた
母親が残していったものと、
青永遠屋から抜いてきたものとで
構成されており、
それを買い戻すために青永遠屋へ向かいます。
それがきっかけで
青永遠屋店主と近づきになり、
青永遠屋の手伝いをしながら本を読み、
本を通していろんな人と関わり合う
というのがシリーズのコンセプトです。
第1話は『ガリヴァー旅行記』、
第2話は『ティファニーで朝食を』から「ダイヤのギター」、
第3話は「山月記」と「名人伝」、
第4話は『山家集』が
主要なブックガイド対象本となっています。
お恥ずかしながら、当方がちゃんと読んでるのは
「山月記」と「名人伝」だけだなー(^^;ゞ
中島敦は好き(^_^)v
絵柄は好みではありませんが
というか、往年の『ガロ』とかに
載ってそうな感じですが、
話の内容は面白かった。
というか、各編のテーマとなる
本の紹介が印象的でした。
「というか」と付けたくなるのは、
第2話は、現実的にはどうか
と思わずにはいられないもので……
司書教諭をめぐる設定は良いんですけどね。
一番いいなと思ったエピソードは第3話。
「山月記」と『名人伝」を対にした読みには
感心させられました。
欄外に本に関する脚注がついているのも
マニアックな感じです(藁
草子のブックガイドを読んで
自分が本好きなのかどうか、
いろいろと考えさせられましたが、
それについてはまた次の機会にでも。