連休とか
あまり関係ない生活なんだけど、
連休最終日の昨日は、
新国立劇場の小劇場の方で
6月27日から始まった
黒川さんが出ている
舞台『おどくみ』の
千秋楽公演を観てきました。
20日以上にわたる公演でしたが、
当方の事情が悪く、結局
千秋楽公演だけの鑑賞になってしまったのは
痛恨の限りでございます。
小劇場は、下の写真の奥です。

いくつも幟が立っているのは
お弁当屋の話だからですかね?
これ↓が入口。
(上の写真の、
手前から三つ目の幟の横あたり)

座席はD4列の12番。
かなり後ろですが、
舞台全体を見渡すには、いいかな、と。
『BASARA』や『銀英伝』のような
マイクを付けての芝居ではなく、
ちゃんと、というとヘンですが(藁
地声だけで演じるタイプの舞台でした。
そのため、やや声が遠い感じでしたが、
それでも台詞を聞き取りにくいと感じさせず
それなりに声が通っていました。
プロに対していうのも何ですが、
さすがだなあと思ったことでした。
ただ、ひとつ置いた隣の席の人が
風邪でも引いていたのか喉の調子が悪いのか
やたら咳をしていて、
そのせいで、ときどき
台詞が聞き取りにくかったのが残念でした。
以下、やや詳しい感想。長文、深謝です。
内容は、横須賀にある弁当屋を舞台に、
時代を昭和63、64年、平成5年に設定して
(昭和64年です。平成元年ではなく)
きわめて庶民的な(?)日常(?)を
ホームドラマ風に描いた作品でした。
知ってる役者さんは
弁当屋の女主人を演じた高橋惠子と
女性従業員の根岸季衣くらい。
あと黒川さんね(苦笑)
特に事件が起こるわけでもないし
(途中、食中毒疑惑が惹起しますが)
極端な早口とか
反リアリズム的な描写はないので
ほんとホームドラマを観ている感じでした。
黒川さんの役どころは
医学部に受かった長女役。
(兄がいるので立ち位置は妹)
祖母に金をたかる叔父(父親の弟)や
叔父に甘い祖母にイライラしていて、
特に叔父を徹底的に嫌う役でした。
まあ、だから罵詈雑言は吐くは、
イライラして感情を爆発させて怒鳴るは、
でも兄の友人には愛想がいいし、
母親思いだしで、
家族とお客とでころっと表情が変わる。
そのギャップとかが楽しかったです。
口の悪い黒川さん、面白い(藁
兄の友人を前に取り繕うわけでもなく、
他人の前でも平気で身内に暴言を吐く
というのは、最近はどうか知りませんが、
昔は割と普通にあったかもしれない。
(自分は割と取り繕うタチですがw)
昭和時代の髪を下ろしたヘア・スタイルと
全体の雰囲気が好きで、
平成に入って研修時のアップ髪は今イチ。
これは純粋に自分の好みの話(苦笑)
あと、映画監督を目指す兄が撮る自主映画に
テロリストの妹役として参加していて、
第1部・第2場(第2幕?)の冒頭で
首くくりの演技をする場面があって、
それをめぐる一連のシークエンスは
面白かったなあ(藁
嫌われる叔父さんがまた
嫌われても仕方がないようなキャラで、
ほんと空気が読めず調子のいい、
よく喋るダメ親爺でした(苦笑)
ヘタしたら自分もああなってたかも、
とか思わせるようなところもあり、
可笑しいやらイライラするやら。
(近親憎悪か? w)
根岸季衣演ずる女性従業員は
皇室マニアという設定で、
ちょっと作ってるかなあと思いつつも、
確かに昭和にはこういう人いたなあ
というくらいのリアルさはありました。
テレビ番組の『皇室アルバム』とか
欠かさず観てるんだろうなあ、という感じね(藁
弁当屋の長男が書いたシナリオは
天皇を暗殺しようとするテロリストの話で、
創作動機を聞かれて
しどろもどろに説明する場面は
興味深かったですね。
そこだけいきなり深い話になってました(藁
天皇制は、自分を精神的に拘束する
旧制度の象徴のように
(長男には)捉えられていて、
その旧制度と(要は重態の天皇と)
脳梗塞(だったかな?)で倒れた祖父とが
重ね合わされてるんだろうなと思ったり。
だから何、というわけでもないんですが(苦笑)
そこから何か深いテーマが熱く展開される
というわけでもなく、
祖父が死んだ後の方が
家族がまとまっているようなところもあり、
でもそれは
旧制度の枷がなくなったからというより、
叔父の子どもができた息子で……
というような、ホームドラマ的な
なりゆき的な解決だったりする。
まあ、そういう舞台でした(藁
大山鳴動、雨降って地固まる、じゃないけど、
なんかゴタゴタしたり、心がすれ違ったりしても、
時間が過ぎればそれなりに落ち着くといった体の、
ありふれたどこにでもあるような話ということです。
(高橋惠子がちょっと魔にとらわれる
というような場面もありましたが)
それを面白く観させるのは
やはり才能なんでしょうけど。
人物の出し入れや台詞のやりとりが
極端ではないけど絶妙なので
上に書いたような内容の話でも、
するっと見せちゃう、観させられちゃう
という感じでしょうか。
途中休憩が入って2時間ほどの長さでしたが、
さほど長いとは感じませんでした。
特に休憩後の第2部は、短い感じすらしましたね。
暗転時の映像で
鳩の影絵(白抜きの影ですが)を使ったり
(第1部では、舞台下手側上部スクリーンに
出てただけだったのに、
第2部では、舞台全体を鳩の影絵が覆ったり
[移動する役者が見えるくらい]
舞台上手のテレビ画面に映ったり
という演出[?]が面白かったです)
最後は父親が鳩の鳴き声を聞いて
鳩を探すシーンで終わったり
というあたりは、
象徴的な意味があるのかもしれませんが、
(穀潰しの叔父さんが
鳩に重ねられる台詞もありましたけど)
今はちょっと、何も思いつきません。
平和の象徴を不安の象徴に転じるあたり
(暗転での使い分けはそういうこともあるか、と)
は面白いのだけれど、
弁当屋一家が落ち着いた時(平成5年)に
鳴き声だけ聞かせて
父親に探させるということの意味が
ちょっと思いつかないわけです(^^ゞ
ちなみに第1部の暗転時に流れていたのは
すべてスコット・ジョプリンの
ラグタイム曲でした。
リズムに合わせて
思わず首を振っちゃいました。
(ちょっと嫌味なリアクションですねえ【苦笑】)
医学部に入学した妹が
水彩画が趣味だったり、
自主映画を撮っていた長男が
5年後に助監督になっていたり、
という設定には、やや違和感を覚えましたけど、
パンフレットに掲載された
脚本家と演出家との対談を読むと、
そういう、これなに?的なとこが
そこかしこにあるようですね。
(長男の友人の夕食に
ステーキ用意するとことか【藁 )
というわけで、
(どういうわけだ?
我ながら、とりとめがないなあw)
もう1回観たいかな
と思わせる舞台でした。
カーテンコール後の
挨拶の言葉などはありませんでした。
複数回数行ったヲ仲間のfさんによれば
千秋楽はカテコが1回多かったそうです。

上の写真はパンフ(左)とチラシです。
観劇ではおなじみのフライヤーの束には
黒川さんが出る映画
『僕たちは世界を変えることができない。』の
チラシも混ざってました。
そうそう、パンフの経歴に
出演(予定)映画として
『青の光線』というタイトルが
あがってましたけど、
それ、知らないよ~(°Д°;≡°Д°;)
とか思って検索かけたら、
Wiki の黒川さんの項目に出てました(^^;ゞ
来年公開予定のようです。
あまり関係ない生活なんだけど、
連休最終日の昨日は、
新国立劇場の小劇場の方で
6月27日から始まった
黒川さんが出ている
舞台『おどくみ』の
千秋楽公演を観てきました。
20日以上にわたる公演でしたが、
当方の事情が悪く、結局
千秋楽公演だけの鑑賞になってしまったのは
痛恨の限りでございます。
小劇場は、下の写真の奥です。

いくつも幟が立っているのは
お弁当屋の話だからですかね?
これ↓が入口。
(上の写真の、
手前から三つ目の幟の横あたり)

座席はD4列の12番。
かなり後ろですが、
舞台全体を見渡すには、いいかな、と。
『BASARA』や『銀英伝』のような
マイクを付けての芝居ではなく、
ちゃんと、というとヘンですが(藁
地声だけで演じるタイプの舞台でした。
そのため、やや声が遠い感じでしたが、
それでも台詞を聞き取りにくいと感じさせず
それなりに声が通っていました。
プロに対していうのも何ですが、
さすがだなあと思ったことでした。
ただ、ひとつ置いた隣の席の人が
風邪でも引いていたのか喉の調子が悪いのか
やたら咳をしていて、
そのせいで、ときどき
台詞が聞き取りにくかったのが残念でした。
以下、やや詳しい感想。長文、深謝です。
内容は、横須賀にある弁当屋を舞台に、
時代を昭和63、64年、平成5年に設定して
(昭和64年です。平成元年ではなく)
きわめて庶民的な(?)日常(?)を
ホームドラマ風に描いた作品でした。
知ってる役者さんは
弁当屋の女主人を演じた高橋惠子と
女性従業員の根岸季衣くらい。
あと黒川さんね(苦笑)
特に事件が起こるわけでもないし
(途中、食中毒疑惑が惹起しますが)
極端な早口とか
反リアリズム的な描写はないので
ほんとホームドラマを観ている感じでした。
黒川さんの役どころは
医学部に受かった長女役。
(兄がいるので立ち位置は妹)
祖母に金をたかる叔父(父親の弟)や
叔父に甘い祖母にイライラしていて、
特に叔父を徹底的に嫌う役でした。
まあ、だから罵詈雑言は吐くは、
イライラして感情を爆発させて怒鳴るは、
でも兄の友人には愛想がいいし、
母親思いだしで、
家族とお客とでころっと表情が変わる。
そのギャップとかが楽しかったです。
口の悪い黒川さん、面白い(藁
兄の友人を前に取り繕うわけでもなく、
他人の前でも平気で身内に暴言を吐く
というのは、最近はどうか知りませんが、
昔は割と普通にあったかもしれない。
(自分は割と取り繕うタチですがw)
昭和時代の髪を下ろしたヘア・スタイルと
全体の雰囲気が好きで、
平成に入って研修時のアップ髪は今イチ。
これは純粋に自分の好みの話(苦笑)
あと、映画監督を目指す兄が撮る自主映画に
テロリストの妹役として参加していて、
第1部・第2場(第2幕?)の冒頭で
首くくりの演技をする場面があって、
それをめぐる一連のシークエンスは
面白かったなあ(藁
嫌われる叔父さんがまた
嫌われても仕方がないようなキャラで、
ほんと空気が読めず調子のいい、
よく喋るダメ親爺でした(苦笑)
ヘタしたら自分もああなってたかも、
とか思わせるようなところもあり、
可笑しいやらイライラするやら。
(近親憎悪か? w)
根岸季衣演ずる女性従業員は
皇室マニアという設定で、
ちょっと作ってるかなあと思いつつも、
確かに昭和にはこういう人いたなあ
というくらいのリアルさはありました。
テレビ番組の『皇室アルバム』とか
欠かさず観てるんだろうなあ、という感じね(藁
弁当屋の長男が書いたシナリオは
天皇を暗殺しようとするテロリストの話で、
創作動機を聞かれて
しどろもどろに説明する場面は
興味深かったですね。
そこだけいきなり深い話になってました(藁
天皇制は、自分を精神的に拘束する
旧制度の象徴のように
(長男には)捉えられていて、
その旧制度と(要は重態の天皇と)
脳梗塞(だったかな?)で倒れた祖父とが
重ね合わされてるんだろうなと思ったり。
だから何、というわけでもないんですが(苦笑)
そこから何か深いテーマが熱く展開される
というわけでもなく、
祖父が死んだ後の方が
家族がまとまっているようなところもあり、
でもそれは
旧制度の枷がなくなったからというより、
叔父の子どもができた息子で……
というような、ホームドラマ的な
なりゆき的な解決だったりする。
まあ、そういう舞台でした(藁
大山鳴動、雨降って地固まる、じゃないけど、
なんかゴタゴタしたり、心がすれ違ったりしても、
時間が過ぎればそれなりに落ち着くといった体の、
ありふれたどこにでもあるような話ということです。
(高橋惠子がちょっと魔にとらわれる
というような場面もありましたが)
それを面白く観させるのは
やはり才能なんでしょうけど。
人物の出し入れや台詞のやりとりが
極端ではないけど絶妙なので
上に書いたような内容の話でも、
するっと見せちゃう、観させられちゃう
という感じでしょうか。
途中休憩が入って2時間ほどの長さでしたが、
さほど長いとは感じませんでした。
特に休憩後の第2部は、短い感じすらしましたね。
暗転時の映像で
鳩の影絵(白抜きの影ですが)を使ったり
(第1部では、舞台下手側上部スクリーンに
出てただけだったのに、
第2部では、舞台全体を鳩の影絵が覆ったり
[移動する役者が見えるくらい]
舞台上手のテレビ画面に映ったり
という演出[?]が面白かったです)
最後は父親が鳩の鳴き声を聞いて
鳩を探すシーンで終わったり
というあたりは、
象徴的な意味があるのかもしれませんが、
(穀潰しの叔父さんが
鳩に重ねられる台詞もありましたけど)
今はちょっと、何も思いつきません。
平和の象徴を不安の象徴に転じるあたり
(暗転での使い分けはそういうこともあるか、と)
は面白いのだけれど、
弁当屋一家が落ち着いた時(平成5年)に
鳴き声だけ聞かせて
父親に探させるということの意味が
ちょっと思いつかないわけです(^^ゞ
ちなみに第1部の暗転時に流れていたのは
すべてスコット・ジョプリンの
ラグタイム曲でした。
リズムに合わせて
思わず首を振っちゃいました。
(ちょっと嫌味なリアクションですねえ【苦笑】)
医学部に入学した妹が
水彩画が趣味だったり、
自主映画を撮っていた長男が
5年後に助監督になっていたり、
という設定には、やや違和感を覚えましたけど、
パンフレットに掲載された
脚本家と演出家との対談を読むと、
そういう、これなに?的なとこが
そこかしこにあるようですね。
(長男の友人の夕食に
ステーキ用意するとことか【藁 )
というわけで、
(どういうわけだ?
我ながら、とりとめがないなあw)
もう1回観たいかな
と思わせる舞台でした。
カーテンコール後の
挨拶の言葉などはありませんでした。
複数回数行ったヲ仲間のfさんによれば
千秋楽はカテコが1回多かったそうです。

上の写真はパンフ(左)とチラシです。
観劇ではおなじみのフライヤーの束には
黒川さんが出る映画
『僕たちは世界を変えることができない。』の
チラシも混ざってました。
そうそう、パンフの経歴に
出演(予定)映画として
『青の光線』というタイトルが
あがってましたけど、
それ、知らないよ~(°Д°;≡°Д°;)
とか思って検索かけたら、
Wiki の黒川さんの項目に出てました(^^;ゞ
来年公開予定のようです。