
(日本コロムビア COCO-78345、1994.12.21)
『バッハ:カンタータ全集』第10巻を買った時に、
それだけでは寂しい(?)ので、
何か他にないかな~と棚を見ていて
(こんな買い方してるから、
お金が貯まらないんだな【- -; )
バロックの仕切りで見つけました。
ベンダ兄弟は、ライナーによれば、
「バッハ、クープラン一族と並ぶ音楽一家」
とあります。
クープランはフランスの音楽一家で、
ルイ・クープランとフランソワ・クープランが有名。
フランソワは〈大クープラン〉と通称される
フランス・バロック期の大作曲家の一人です。
で、ベンダ兄弟ですが、ボヘミア生まれで、
ドイツのフリードリヒ大王の宮廷で活躍した
作曲家・演奏家兄弟のようです。
長男のフランチシェク(ドイツ読みはフランツ)は
フリードリヒ大王のフルートの先生で
当代随一のフルート奏者クヴァンツに
宮廷勤めを推挙されたそうですから、
バッハの息子カール・フィリップ・エマニュエルの
同僚だったかもしれません。
フリードリヒ大王がフルートを演奏している絵画には、
クヴァンツやカール・フィリップ・エマニュエルが
描かれている(らしい)んですけどねー。
だから、大バッハが宮廷を訪れて、
後の『音楽の捧げもの』の基となる
御前公演時(1747年5月)にも
その場にいたかもしれない。
それともその御前公演とは
別の宮廷に奉職していたんでしょうか。
でも、バッハが来ると聞いたら、
別の宮廷でも聴きにいくと思うなあ。
そんなことはいっさい、
ライナーに書いてないのですけれど(苦笑)
フランチシェクが1742年に大王に進言して、
一族を宮廷に呼んだそうですから、
弟のイルジーもバッハの演奏を聴いたかもなー。
ちなみにフランチシェクの弟イルジー
(ドイツ語名ゲオルク……て、なんで~???)
は作曲家として大成して、
その劇音楽には
モーツアルトも関心を持ったそうです。
(と、ライナーには書いてありますw)
ライナーには、フランチシェクは
ヴァイオリン奏者として著名だったと
書いてあるけれど、
本CDに収められているのは
なぜかフルート・ソナタが3曲(藁
加えて、その弟のイルジの
フルート・ソナタ1曲が収められています。
フランチシェクの3曲の内2曲は
フォルテピアノが通奏低音や
オブリガート(欠かせない合奏パート)を
務めていて、珍しいんですが、
ライナーにはどこにも、楽器情報なし(- -;
楽器情報がないのはともかく、
なんでフォルテピアノを使ったのかも
解説されていないという
困ったライナーです。
古楽器フルートである
フラウト・トラヴェルソの音らしい
くすんだ響きと、
フォルテピアノとの取り合わせは、
いい感じなんで、CD自体はいいんですが……。
フラウト・トラヴェルソはアンドレアス・クレーパー、
鍵盤楽器はベルンハルト・ギルリッツァー、
チェロはトーマス・フリッチェが、それぞれ演奏
うーん、知らない人ばかりだ(汗
原盤は SUPRAPHON で、
録音は1992年3月、マルPは1993年です。