とうとう、その日が来た。

婚姻届を出すために、先日戸籍謄本を取ったのだけれど、独身に戻ってからもう9年も経っていたことが分った。

父も亡くなってからもう9年も経つんだな~と、改めて思った。

大好きだった父は、今日の私にどんな言葉をかけてくれるかな?

母とは違い、デリカシーのかたまりみたいな父だったから「もう失敗するなよ」なんて無粋なことは絶対に言わない。

恐らく、幸せになれよ・・って言ってくれると思う。


そんな父のことを思い出して、涙が出てきた。


9年間実の父にかわって、いろいろと私に厳しくも温かくいろんなことを教えてくれた親方と、実家の母に白無垢姿できちんと正座して、今までのお礼を言おうと思う。



彼は、昨日の早朝に両家のお墓へ行って報告とお誓いをしてきたらしい。

本当は今日、二人でお参りに行きたいって思っていたのに・・やられた。






今まで、準備が忙しすぎて頭の中で考えることと言えば当日の持ち物をそろえることばかりだったのに、昨日足袋以外のものを搬入してしまうとあとは何も考えることはなくて。
ただ、昨日彼があらためてプロポーズしてくれたこと(あれさえプロポーズだと思っていないのかもしれないけれど)とか、いろんな感慨がこみ上げてきている。


大丈夫。
私達は大丈夫。


もう薬指から指輪が外れないようにこれからは彼と二人、頑張るから。

それでは、行ってきます。