世界最速の男が焦りました!
家族がみんな揃って、世界最速の男の速さを目の当たりにできる
と思ってテレビにかじりついていました。
私が、冗談交じりに、
『国際ルールが変わって今はフライング一発失格なんだよね。
もし、ボルトがフライングでもしたら、明日のスポーツ新聞
一面になっちゃうんじゃないの?なぁ~んてね!』
って言っていたすぐ後に、言っていた事が現実になってしまい
ました。
予想しえない結末に、観衆のため息がスタジアムを覆う。男子
100メートル決勝。号砲を待たずにスタートを切ったのは、
ひときわ長身のジャマイカンに違いなかった。痛恨の失態を察し、
黄色いシャツを脱ぎ捨てて顔をしかめる。「世界選手権とロンドン
五輪を続けて勝ち、“生きる伝説”になるんだ」。ボルトが思い
描いた2年越しの野望はあっけなくついえた。
かつて苦手意識のあったスタート、そして自身の状態そのものに
一抹の不安があったのか。北京五輪ではすべて世界新で短距離3冠。
前回のベルリン大会でも驚異的な世界新で2種目を制した。しかし、
昨季はアキレス腱(けん)と腰の痛みに苦しみ、8月にはタイソン・
ゲイ(米国)に土をつけられた。ボルトが100メートルで敗れた
のは約2年ぶり。北京で「最速」の称号を得てからは初の事態だった。
以降のシーズンを休養に充て、今年5月にローマの大会で復帰。だが、
全盛期の爆発的な加速はよみがえってこない。負けなしの6戦全勝で
大邱に乗り込んできたとはいえ、100メートルの今季最高は9秒88。
いかにも物足りなかった。
「9秒5台を出せる体調にはないね。速く走るために徐々に取り戻して
いるところだよ」。大会直前には珍しくこんな言葉も。昨季から運用された、
フライング1回で失格とする新ルールも、ボルトの弱気に追い打ちをかけた
のかもしれない。
北京五輪銀メダルのゲイ、前世界記録保持者のアサファ・パウエル
(ジャマイカ)がけがで相次いで離脱。ボルトの独壇場となるはずだった
男子100メートルだが、最後には断然の主役まで退場してしまった。
(28日 産経新聞配信記事より)
やぁ~、見ていて『あっ!フライングだ!・・・・ってしたのは・・・
ボルトじゃん!』。
あって欲しくない冗談が現実になった瞬間、もう力が抜けましたね。
一発勝負の怖さをあらためて知った今日の出来事でした。