ライ麦畑の中で捕まえたぼくの17さいの楽しみ | 若者たちは、五度死ぬ。

若者たちは、五度死ぬ。

The Underground Youth

だから

いけやです!!





こうして話を始めるとなると、君はまず最初に、僕がどこで生まれたとか、どんなみっともない子供時代を送ったとか、僕が生まれる前に両親が何をしていたとか、その手のデイヴィッド・カッパフィールド的なしょうもないあれこれを知りたがるかもしれない。
でも、はっきり言ってね、その手の話をする気にはなれないんだよ。
どうにも、この本が読みたくなる時があるんだ。それも無性に。
【ライ麦畑でつかまえて】
たしか、17で初めて読んだかな。
作中に心動かされる何か、なんて一つもない。共感できることもなかった。
でも、
ずっと頭の中で生きているんだよ。 これまで読んだ作品の中で他にはないよ、そんな本。
最近気がついたんだけど、
この本には答えが一つも書かれていないんだ。
自分の人生に役立つ情報が一つも見当たらない。
絶対にあるんだよ。一つくらい。どんな本にもね。
ハッとする何か。背中を押してくれる手がかり。日常を豊かにするアイデア。
そう。
そうやって、読書は俺たちの人生に彩りや新しい価値をあたえてくれる。
おれもそう思ってた。答えを探していたんだよ。そいつを見つけるのが読書の楽しみだった。
でも、
そうやっておれらは、いつでも答えを欲しがる。
なんでだと思う?
それは、
目の前には、いつも問題があるからなんだ。


ちゃす


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きっと、ホールデンの言葉よりも痺れが効いてます。