柔道の怪我について | 柔道が足りてない!

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昨今、柔道人口の減少が深刻みたいなので、皆様にちょっとでも興味を持って頂けるような柔道ネタなど書いて行ければと存じます。

柔道には、どうしても怪我が付き物です。
特に大きな怪我をすると回復までに時間が掛かり、その間は柔道ができない事になってしまいます。

注意喚起も兼ねて、「こんな怪我をしました」という情報をシェアしたいと思います。


まず、怪我をしやすい状況ですが、以下のようなシチュエーションが多かったように記憶しています。

重量級との試合や乱取り中
重量級との乱取りは非常に良い稽古になりますが、同時に怪我のリスクも高くなります。

日頃あまり使わない技を使ったとき
乱取り中、咄嗟の閃きで日頃使わない技を掛けたりすると、イメージに身体の動きがついていかず、怪我をしがちです。

「今日は軽めの稽古にしとくか」などと思っているとき
「乱取りは常に全力!軽めの稽古などありえない」という方には縁のない話かと思いますが、生涯柔道を続けていこうとすると、軽めの稽古にしておきたい日だってあります。
 

軽めにしておく事と気を抜く事は本来全く別物のはずですが、つい無意識に気を抜いてしまいがちです。


また、乱取り相手に了解を得ておかないと、「こちらは軽めのつもりだったけど相手は全力だった」という事になり、怪我のリスクが高まります。

「今日は技がキレるな」などと思っているとき
調子が良い時ほど、逆に慎重さを欠いてしまいがちです。

何らかの「無理」をしているとき
無理やり強引な技を掛けたり、相手の技を無理に耐えようとしたり、急激な減量中だったりといった「無理」は、怪我の前兆と言って良いかと思います。



それでは、身体のどこを怪我しやすいのか、個人的な体験のいくつかを例に挙げてみたいと思います。


柔道の怪我で頻度が高く、しかも一度負傷すると復帰まで長い期間を要するのが膝です。

小生の場合、乱取りで重量級の相手に「立ち背負い」を掛けようとした際、返そうとした相手に斜め後ろから右膝に乗られ、膝から下が前にずれるような形で受傷。


診断結果は「右膝前十字靭帯断裂および半月板損傷」で、復帰まで1年近く掛かり、復帰後も1年ほどはテーピングとサポーターで固定して稽古していました。

 


「背負い使い」の宿命、肘の怪我です。

背負投と肘の怪我に関しては、別の機会に詳しく検証してみたいと考えていますが、小生も乱取りで背負投に入ろうとした際に右肘(釣り手)の内側側副靭帯を損傷。半年ぐらい整形外科に通ってリハビリをした記憶があります。


また、左肘に関してはブラジリアン柔術の練習で腕挫十字固を何百回と喰らい続けた結果、可動域が狭くなってしまいました。


試合で、相手の体落で投げられそうになった際、ポイントを取られないように体を捻ろうとして左肩から畳に落ち、負傷。「肩鎖関節損傷」との診断でした。

肩鎖関節が亜脱臼すると鎖骨の肩側の終端部(肩の上辺り)が出っ張ってしまい、見た目のインパクトが強くてびっくりしました。

ちゃんとリハビリしたおかげで現在は全く違和感は残っていませんが、鎖骨は出っ張ったままです。

足の指
乱取りで、日頃あまり使わない「浮技(うきわざ)」を掛けた際に、足の指が畳に引っ掛かってしまい、左足親指を負傷。
おそらく骨折していたと思われますが、病院には行かずに治したため、左足親指の付け根は外反母趾の形で固まってしまいました。

また、寝技で右足の中指を畳に引っ掛けてしまい、脱臼したこともありました。
指が変な方向に曲がってしまったのでびっくりして、咄嗟に自分で元の位置に戻しましたが、本当は自分で戻すのは良くないみたいです。
小生の場合は、幸い骨折していたわけでは無かったようで、ほぼ元通りに完治しました。

手の指
寝技の際、右手親指に乗られてしまい、突き指するような形で骨折。完治までは3か月ぐらいだったかと。

 

他の指も、柔道衣に引っ掛かって幾度となく負傷していますが、テーピングをすることで、ある程度は予防できるようです。

 

 

 

上記以外にも、尾てい骨、肋軟骨、手首など、枚挙に暇がありませんが、「相手に怪我をさせない、自分も怪我をしない」を常に心がけて、柔道を楽しみたいと思います。