代表監督残酷物語 | アンクルコアラのブログ

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サッカーW杯まであと2ヶ月に迫ったこの時期に、日本代表監督であるハリルホジッチが解任された。

W杯アジア予選は何とか突破したものの、強豪国との親善試合で思うように勝てず、メンバーも目まぐるしく代わり安定感に欠け、本大会への期待も薄らいでいただけに、解任の理由は「勝てないから」だと思っていたら、そうではなく「選手達とのコミュニケーションが取れなくなり、信頼を得られなくなってきたから」という面妖なものであった。

そもそも我が国の代表監督選びは迷走する。ハリルホジッチの前の監督はメキシコ人のアギーレだったが、八百長疑惑の当事者となり刑事訴追もあり得るということで解任した。

体格に恵まれない日本選手が世界で勝つためには、似たような体格のメキシコサッカーに学ぶべしという理屈でアギーレを選んだそうだが、後任はボスニアヘルツェゴビナ出身のハリルホジッチだった。前回のブラジルW杯ではアルジェリアを率いてベスト16に進出し、手腕を高く評価されたのは分かるが、フィジカルの強い旧ユーゴサッカーが染み付いた人である。アギーレを選んだ理由との整合性はどうなっているのか?

ともあれ三顧の礼で招いた監督を二代続いて解任しなければならなかったのは何故か、しっかり総括しなければ今後まともな監督は来てくれないだろう。

ところでハリルホジッチの解任と同じようなことは、サラリーマンの世界でもあるだろうなと思いを巡らせながら床に就いたせいで妙な夢を見た。以下にご披露しよう。

ここは金融商品を販売するヤマト商事の武蔵支店。田口支店長は営業所手腕は大したことないが、社内の世渡り上手で出世した人物だ。

No.2の東野次長は若いときからダンディーで鳴らし仕事も出来るのだが、部下を引っ張るリーダーシップに欠けるとして出世が遅れ、後輩の田口支店長の部下に甘んじている。

武蔵支店は名門と言われながら業績は低迷しており、テコ入れのため敏腕と評価が高かった秋江氏を営業課長に引っ張ったが、前の職場での不祥事が発覚したため人事部に更迭してもらい、代わりに武蔵支店のように業績の振るわなかった亜留是支店を社内有数の好業績支店に躍進させた針尾氏を後任の営業課長に迎えた。

針尾課長は凄腕の営業課長と言われる一方、癖の強い性格で部下との軋轢を起こすことで有名だった。

武蔵支店営業課は、人格者の呼び声高い武部課長代理がまとめ役ではあるものの、実質的リーダーは本間と阿川の両主任であった。

二人はいずれも手腕を認められて本社に栄転したものの、思うような成果を挙げられず出戻りで武蔵支店に舞い戻っていた。

二人とも本社では通用しなかった癖にプライドだけは高く、二言目には「俺たちの営業」を決め台詞に説教するので若手に煙たがられていた。

ちなみに「俺たちの営業」とは、きめ細かくお客のところに顔を出す、昔ながらの御用聞き営業である。

針尾課長はそんな「俺たちの営業」を否定し、ターゲットとなる顧客を厳選し、最適の金融商品を提案する提案型営業で業績向上を目指した。

狙いは良かったが、残念ながら武蔵支店の営業マンの経験と能力では先端の金融商品を提案することは叶わず、御用聞きにも来なくなったために既存顧客も次第に離れていった。

じり貧を打開するため、担当者のテリトリーや主力販売商品を目まぐるしく替えたために顧客から不興を買い、業績は更に低迷し部下の心は針尾課長から離れて行った。

見かねた田口支店長は針尾課長の更迭を決断、人事部に後任派遣を要請したが、有能な営業課長を何人も潰したペナルティとして後任派遣は見送られた。

困った田口支店長は、東野次長に営業課長を兼務させ、あと2ヶ月に迫った全国営業コンクールでの入賞を厳命した。自分の更なる出世のためである。

かつては癖の強い若手を率いて奇跡と呼ばれる好業績を挙げたこともある東野次長だが、現場を離れて10年以上になる。

さてどうやって営業課を立て直すのか?

本間·阿川を頼って「俺たちの営業」を復活させるか?途半ばにある針尾流の提案型営業を東野流にアレンジして完成を目指すか?それとも守りを固めて失点を防ぎつつ数少ない販売のチャンスを確実にモノにする、本来の東野スタイル営業で部下を引っ張るか?

結果は2ヶ月後、続編をお楽しみに!

(注)上記はあくまで私の見た夢を記したものであり、実在する個人、組織とは一切関係ありません。