昨日の全国大学ラグビー選手権決勝戦は、予想通り帝京大が東海大の猛攻に苦しみながらも33-26で振切り、前人未到のV8を達成した。
スポーツマスコミには、新日鐵釜石や神戸製鋼の全日本選手権V7を超えたと持ち上げる向きもあるが、真の日本一と大学日本一の違いがあり、一方中長期的なチーム造りが出来る社会人と毎年選手が入れ替わる大学では、そもそも比較出来ないだろう。
どちらがどうと言うことではなく、ラグビー史上に残る偉業であることに変わりはない。
また外国人留学生を毎年メンバーに加えていることを批判する声もあるが、別にルール違反ではなく、東海大・天理大・京産大・流経大・大東大と強豪校は軒並み外国人留学生を主力に据えているのだから、帝京大のみを批判するのは当たらない。
むしろ帝京大の強さは、大学の一貫した強化システムにより育成された、個々の選手のラグビー理解力とチーム全体の意思統一力のズバ抜けた高さにあるのではないか。
これらは岩出監督が長い間監督として創り上げて来たものである。その手腕は大いに称賛されるべきものであろう。
東海大との決勝戦で開始早々立て続けにトライを奪われ、14-14の同点で前半を折り返した時も慌てることなく、後半は態勢を建て直して一挙に3連続トライで逆転した。
はっきり言って大学ラグビー界では役者が違う。いわゆる伝統校とされる早慶明の、すぐに周章狼狽して自滅する試合振りを見ていると、どちらが伝統校なのか分からなくなる。
しかし満ちている月もやがては欠けて行くのは世の常である。
昨日の試合でも、竹山の微妙なトライ認定がなければ勝敗は分からなかった。東海大も打倒帝京大まであと一歩と迫ったことは間違いない。
私も今年は帝京大のV8と占ったが、来季はV9の確率はかなり下がるのではないかと思っている。またそうでなければ大学ラグビーの先行きは暗い。
ただその中で早慶明が打倒帝京大の旗頭にはならないだろうと思われるのは寂しいことだ。
早慶は選手層が如何にも薄く、明治は高校JAPAN経験者の数だけは多いがあまり大成しないのは実に不思議だ。
3校とも直ぐに外国人留学生を入部させることは考えにくいが、それに代わる強化策を早急に打ち出さないと有望選手が他校に逃げて行くのではないか?
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