小品ですが予想以上の良作でした。
主役の二人が切なくて爽やかな演技で
長尾謙杜は「室町無頼」(2025)の才蔵役と知って驚きました。
當真あみも、出番は少なめでしたが「水は海に向かって流れる」(2022)が印象的でした。
二人ともこれからの活躍が期待されます。
さらに安田顕が圧倒的な存在感で、息子に向ける優しい眼差しに魅了されました。
貧困がテーマの一つになっていますが、
一番貧しいのは、他人が人のために何かすることを偽善という言葉でしかとらえられない心なのではないかと考えさせられました。
四つ葉のクローバーについてのエピソードは感動的で、
映画タイトルの意味が示され30年間停まっていた時が動き出すラストにも心を動かされました。
少しだけ残念だったのは、撮影でテイクを重ねすぎたのか、食堂で食事する子供たちがあまりおいしそうに見えなかったことでした。
もっと元気にバクバク食べてほしかった気がします。