









my new gear Stridenteです。その美しさに惚れて手に入れてしまいました。銀線入りリブ彫り込みで、ピックガードは豊かな唐草模様のインレイ、白蝶貝で縁取られ、ペグカバー等の金属部分は見事な彫金が施されています。当時の上級クラスの仕様です。特徴的な丸いラベルにはやはり製作年は入ってませんが、1900年前後のものでしょう。ポジションマークはそれぞれ異なるインレイが嵌めこまれていて見ていても飽きが来ません。表板も木目が非常に密の良い材料使っています。バックの木は今では入手困難なローズウッド、これも木目が綺麗なものを使用しています。いろいろこの時代のオールド見てきましたが、特にこの楽器の彫金細工はよく出来ていると思います。恐らくフィレンツェあたりの彫金職人に外注したのでしょう。全体的に「いい仕事」していて、現代では同じような楽器は作れないか、作れたとしても膨大な労力がかかりそうな気がします。貴重な材料と労力と時間をかけた価値のあるものだと思うのですが、評価する人がいなければ、価格は安くなります。この楽器もこんな値段で買ってもよいのかと戸惑うくらいな値段でした。コロナ禍の影響で音楽活動も低調になったせいか、こういうオールドヴィンテージ物は全体的に相場が安くなっていると感じます。買い手にとっては良い楽器を安く買えるチャンスなのですが、正当に楽器が評価されているとは言えず、ちょっと悲しい気もします。
この楽器、売主が楽器製作家でもあるので、修理済ですぐに弾ける状態でした。外見だけでなく音も綺麗で大変満足しています。あまり綺麗な装飾が少ない楽器ばかり所有してきたので、花を添えることでしょう。
+9件
いいね!
コメントする
シェア