今日は九段下の機械振興会館で毎年開かれている弦楽器フェアに行ってきました。
お目当ては楽器の試奏と当日のミニコンサート。今年も個人会員の小林 茂氏、笹川慶太氏が出品。ミニコンサートの出演は竹間久枝氏(伴奏ギター益田正洋氏)
笹川氏はフェアに先立ち出品する楽器の製作過程をツイターで発信していた為、どんな楽器に仕上がったか興味があった。まずはその楽器を試奏。ブレベッタートモデルでオリジナルそっくりの外観で胴の内部もパッチをリブの間に付けるなど真似ているが、板の厚さが違うとの事。確かにオリジナルより重量が重く感じる。表板は同じくらいの厚さに見えるのでリブが厚いのだろう。弾き始めた時は弾き込んでいない新作楽器らしく機械的でざわついた音に聴こえたが、少し弾いてみると中低音が安定していて厚みがあるように思えた。笹川氏ご本人は材を厚くしたので、低音部の音を気にかけていたが、杞憂だと思う。
次にSIEのブースにあったオールドなどを試奏。ヘッドにビーナス像があるガエタノヴィナッチャの落ち着いた深みのある音がとても気に入ったが、お値段も良かった。
次に小林茂氏の楽器、いつものように高低のバランスがよく、よく鳴る。2台あったが、ローズウッド系のリブで彫り込みの方が落ち着いた響きで良かった。
しばらく休憩してミニコンサートを聴く
プログラムは
1.マルチェリの幻想的ワルツ(笹川氏の楽器使用)
2メッツアカーポの夢うつつ(小林氏の楽器)
3.ベートーヴェンのソナチネハ長調(小林氏の楽器)
4.カルリの3つの小さな二重奏曲OP191より第1番(宮野氏の楽器)
5.モンティのチャルダッシュ(カラーチェクラシコA)
4つ目以外は知っている曲で弾いてもいる曲で、どう弾かれるか興味深かった。
それにしても、ネックの太さや弦高も違うし、ポジションマークも違う、重さも胴の厚みも違ういろんな楽器を一度に弾きこなすのは素人ではとても無理だが、さすが竹間氏、ノーミスであたかも自分の楽器のように自然に弾きこなすのを見て、それだけで驚嘆してしまった。
最初のマルチェリ、試奏した時は本番ではどんな音になるやらと心配していたが、高音部も引き締まった音でとても新作とは感じられない音でした。歌わせる部分ではゆっくりテンポをとり存分に歌わせ、リズムを刻みながら走るところでは、音がつぶれずリズムも正確で非の打ちどころのない名演でした。最後の方でも大きな音で鳴りフィニッシュ。プロの手にかかると違うものです。
2番目の夢うつつ、E線のトレモロが輝くようにしかもよく均一に鳴り響きとてもロマンチックで美しく聴こえました。
3番目のベートーヴェン、この曲単音で伸ばす部分があるのですが、単音でも長く余韻が残る響きで、とても好感がもてました。
4番目の曲、初めて聴く曲なのですが、とても可憐でかわいらしい曲でした。おそらく女性好みの曲でしょう。この曲にピッタリするような可憐で甘い音色でとても良かったです。この曲なかなかいい曲です。ギターとの二重奏をされる方には絶対お勧めの曲です。
五番目のチャルダッシュ、演奏は素晴らしかったのですが、楽器のせいかとくに最初の中低音で歌わせる部分は音が薄ぺらに感じました。笹川氏や小林氏の楽器の方がよかったのではと思ってしまいました。それだけ伝統あるカラーチェを凌駕した実力を持ってきたと思っていいのかもしれません。
また来年はどんな楽器でどんな方が演奏するのか楽しみです。



