












待っていたGelasがようやく届いた。今回のGelas1933年はある意味で希少なGelasだ。
何が希少かというとナポリ型ヘッドである。流通しているJR(Jean Rovies)Gelasのほとんど全てがローマ型だからである。マリオネットの吉田氏のGelas1932年を見慣れている方も多いと思うがナポリ型で実は珍しいタイプなのだ。
Gelasでも初期のGaudetの工房で作られたものは逆にナポリ型ばかりでローマ型はないようだ。
ヘッドが違うものは何か特別な特注品なのではないかと以前から思っていて、実際に手にして確認したかったのである。来て見て現物を見てみると特に変わった部分はない。年代的にこの頃のものは20年代と比較しニスが赤系統で、ゼロフレットを採用、そのせいかブリッジはテルピース側に大きく移動。これらの特徴は同時期のローマ型のものでも同じだ。材質や作りも同じようだ。ヘッドとネックは一体化された一木作りで、これもローマ型のGelasと同じである。ラベルは通常の製作者のラベルの他にもう一枚ある。このラベルにヒントがあるのではないかと思いラベルの印字されているされているLourent FANTAUZZIなる楽器商?を調べてみた。
こちらのURL→ https://www.mandolincafe.com/forum/showthread.php?125503-Laurent-Fantauzzi-quot-Brunette-quot-(waltz)-with-score で彼がどいういう人物であったか分かる。
ナポリで生まれ、フランスで活躍したマンドリニストで、動画には彼の写真が掲載されていてGaudet Gelasのコンサートモデルを弾いている姿が見れる。Gelasを愛用していた事は確かだが、そればかりでなく、「PLECTRE」という雑誌も出版、。二巻のメソッドも出している。また「Rue du Jeane Anacharsis」というギターとマンドリンの店も経営し、後年Gelasを販売したとある。確かにラベルには雑誌名と店名が印字されている。
もしかしてこの人物が特別に依頼してナポリ型作らせたのではないか?
通常ラベルは表板を胴体に張り付ける前に貼る。もしそうだとしたら、ニスなどの汚れは一緒に付着するだろう。
ラベルの写真を見ていただきたい。ニスが染み出たような痕が両方のラベルの境目にある。どちらも同時期に沁み込んだように見える。仮説かもしれないが、この人物がRoviesに依頼したとも考えられる。彼がナポリ人であった事とも関係があるのかもしれない。他にもこの二つのラベルが付いたナポリヘッドのGelasがiいくつか現れれば、確かな証拠にはなるのだろうが、、、もう一台現れましたhttp://www.instrumentspast.co.uk/instruments/PM/P605M.html
そうそう彼は作曲家でもあり、このURLの動画ではGelasで演奏された彼作曲のマンドリン四重奏が聴ける。
ところで手に入れたGelasはジャンク物だが、音は出せそう。このGelasを手に入れたのでマリオネットの曲は吉田さんのように上手く弾けるのではないかという気分に少しなってきたが、腕前を上げないと駄目か..........
<追記>
吉田さんとはFacebook友達なので、吉田さんの愛用しているGelasにFANTAUZZIのラベルが付いているかどうか聞いてみました。メインの1932年製にもサブの1933年製にもFANTAUZZIのラベルが付いているそうです。FANTAUZZIがナポリヘッドに関わっていた事はこれで間違いないでしょう。