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昨日は代々木にある絃楽器のイグチで行われたインストアライブ児嶋絢子&堀雅貴へ行って来ました。
二人の生演奏を聴くのは初めてで、堀氏の自作自演もどういう感じなのだろうと興味を抱きつつ暑い中会場へ向かいました。なお、ギターは槐 智明氏です。

まず演奏されたのが、18世紀のトリオ。格調高く装飾音も多いいかにも時代を感じさせる曲だ。最初に感じたのは児島氏の音色と堀氏の音色の違いだった。楽器は児島氏は前期のVinaccia?、堀氏が特注のカラーチェクラシコ。前者は甘く輝くような音後者は芯のある乾いた音だ。弾き方もあるだろう。児島氏はサウンドホールを越えヘッド側で弾く事が多かった(他の曲も)、これに対し堀氏はノーマルでブリッジよりの淵で弾いていた。音の色は違ったが、それはむしろ効果的で旋律の対比を明確にしていた。所々散りばめたトリル等の装飾も切れが良く爽やかな調べになっていた。

なお、プログラムはなく、演奏後に児島氏から作曲者名と曲名を話されたが、聞きそびれてしまった。最後の方で演奏されたブラジル人作曲家の名前も聞きそびれた。やはり作曲家と曲名だけでもいいので簡単なプログラムが欲しいところだ。演奏会は一度きりのものだ、印象に残ってまた聴きたい。自分で弾いてみたいと思う曲もあるだろう。こういう小規模の演奏会でも、聴衆の立場に立って考えてもらいたいものだ。作曲家と曲名だけのプログラムなら、パソコンで5分もあれば打てるだろう。それをA4かB5で印刷して配ればいいだけだ。こういう点今回の主催者のイグチさんに限らず配慮して欲しいものだ。

二曲目三曲目は児島氏のマンドリンと堀氏のマンドラという組み合わせ。
まず最初は堀氏作曲のアクア。題名の如くシャボン玉が噴き出ては散るようなゆっくりで静かだが、微妙な動きが感じられる不思議な曲だ。ハーモニクスや弦をヘッドからサウンドホール方面へ滑らせる奏法も効果的でマンドリンの特性も十分活かした曲だ。印象に残る曲で、もう一度聴いてみたい。
次は堀氏作曲の「露草の小径」だったかな?作品名違っていたらごめんなさい。こみちの漢字は小道なのか小径なのか小路なのか?とにかく堀氏が今年児島氏と4度共演するので、その度に1曲作ると決めた曲で、今回は二回目の曲だそうだ。これは穏やかで可憐な雰囲気の曲だ。確かに少し日陰のある緑の多い小径を散歩した時のような安らぎに満ちた曲だ。次回共演する時の曲は秋の枯れたイメージの曲になるのだろうか。

四曲目五曲目は独奏
まず児島氏のアリアと変奏4番(レオーネ)
複雑に旋律が絡み合い、対位しあう音楽だ。見事なピッキングで、音を浮き上がらせていく。この曲ではブリッジに近い所も瞬時に弾き、音の明暗を付けていた。楽器もよく鳴っていて、迫力満点な演奏だった。この演奏を聴いて前から弾きたいと思っていたこの曲を近いうちに弾こうと決意した。
次に堀氏の「いつか王子様が」そうディズニーの名曲だ。この曲をジャズ風にしかも即興ぽく編曲し演奏した。
ピアノなどでもポピュラーな曲をジャズ風にアレンジして弾かれる事があるが、これをマンドリンでやるとこうなるという良い事例だ。とても味わいのある編曲と演奏で、本場のアメリカなどで演奏したら、皆が拍手し大歓声する事間違いない。もう一度いや何度でも聴いてみたい。CDや楽譜が出たら買うのにな。

6曲目は恐竜シンフォニー、マルロ・シュトラウスというドイツ人の作品。マンドリンのデュオ
ドイツでは小学生くらいからマンドリンを習うそうで、この曲も教材と使われているとの事。子供が親しみやすいように4楽章のこの曲は楽譜の挿絵と連動している。楽譜には4つの種類の違う恐竜が描かれていて、その恐竜の特徴が書かれている。曲もその解説に即した感じになっている。足音を感じさせる音だったり不気味な感じを出したりと。堀氏はマメで、楽譜の挿絵を拡大コピーしさらに塗り絵をし、演奏の場に掲示した。そして児島氏が楽譜に書かれている恐竜の特徴をナレーションし、二人で演奏。お蔭で、曲の情景がよく把握できた。確かにこういう風にすれば、子供もならずとも親しめ、感じたまま音を作り出す喜びも得られると思う。よく出来た曲だ。こう見るとドイツのマンドリン教育は進んでいると思う。日本も見習うべきだろう。ドイツ留学した二人だからこそ出来た今回の企画。次回以降もドイツの良い曲等紹介して欲しいものだ。

最後はトリオに戻ってブラジル人作曲家のサンバ。
ノリのいいリズムで情熱的に演奏された。ブラジルらしい曲だ。
アンコールはボッタキアリのNEVICATO(雪が降る)。有名な作曲家の珍しいトリオの曲で、滅多に弾かれない曲なようだ。イタリアらしい優雅な旋律なのだが、雪の冷たさは感じられない。外は雪だが、暖炉の前で温まりくつろいでいるような感じだ。二つのマンドリンのトレモロが本当に綺麗に響き渡るいい曲だった。

次回は8月26日白寿ホールの夢と希望のコンサートでまた二人の演奏を聴きたい。

<追記。
堀氏がfacebookに昨日の演奏曲目を掲載しましたので、こちらを追加掲載します。
以下facebookより
・三重奏曲 ニ長調(セドロニオ)
・アクア(堀)...
・ツユクサの小径(堀 四季シリーズ 夏 初演)
・アリアと変奏(G.レオーネ)※児嶋ソロ
・いつか王子様が(F.チャーチル)※堀ソロ
・恐竜シンフォニー(M.シュトラウス)
・サンバのレシピ(J.d.バンドリン)
アンコール:Nevicata(U.ボッタッキアーリ)