







だけど、外観は伝統的なスタイルで、この間手に入れた1907年のと変わりない。
装飾が少ない分ベーシックだ。他のVinacciaと大きく異なる点と言えば、、、、
側面に付くべき飾り板がない。
オールドのCalaceではよく見かけるが、Vinacciaはあまり見かけない。
この飾り板なしのマンドリン。1900年代以降のナポリのマンドリンでは時々見かける。
ただ、EmbergherとかEgildoとかエンべルガー系のマンドリンでは見かけないし、
19世紀以前のマンドリンでも見かけない。製作するのは飾り板の付いたものより難しいらしい。
音が良くなると考え、あえてこのようなマンドリンを作ったのであろう。現在でもこのようなマ
ンドリンをあえて作る製作家はいる。日本では松島哲志氏が作っている。エントリーモデルも
飾り板がない。拘りを見せてくれている。音が非常に伸びやかでバランスが良くなるそうだが、
さっそく弾いてみたい。
あいにく弦は古く、きちんと張ったら、切れそうだ。新しい弦に替え弾いてみたい。
ハカランダで割れもなく、リブの剥がれもなし、反りもなし、申し分のないVinacciaだ。