






が圧倒的に多く流通していて、ガエタノはあまり手に入らない。
運良く、ガエタノマンドリンを手に入れ、昨日到着。驚いた事に洗濯機が入りそうな大き
な箱で来た。今日開けてみたら、、、、大きなマンドリン!マンドラだ!
前の所有者がマンドリンという事で売りに出していたので、サイズもよく確認せず、入手
してしまったのだ。でも、ガエタノのマンドラの方が希少性という意味では価値があるだ
ろう。
ラベルはお馴染みのメダルのラベル。製作年は1911年のように見えるが、ガエタノ自身
が書いたのか他のガエタノラベルと同様癖のある字だ。(1921年のようにも見える。)
住所はCHIATAMONE 32 1911年だとすると、もうこの頃CHIATAMONEにも工房が
あった事になる。
アームカバーの形はまさにGAETANO、アームカバーの中央より上が長いのが、この頃
の特徴だ。ピックガードの丸こい形もGAETANOらしいフォルムだ。
ただ、ブリッジも指板も傾斜しており、胴の内側も薄い板で覆っている。まさにこれは
Embergherを意識している作りになっているのだ。1911年だとすると、
GAETANOが独立したブランドで売り出した初めの頃だ。1910年くらいまでのフラ
テリはパスカーレから引き継いだような左右対称の伝統的な作りだ。父の時代の古いやり方
に対するアンチテーゼもあったのだろうか。この楽器を見た限りでは、古い伝統的なヴィナ
ッチヤは感じられない。
1910年代からフラテリブランドの楽器も大きく変身していく。GAETANOの存在が
フラテリに変化をもたらしていったようだ。
ところで、この楽器ネックは真っ直ぐで、表板の割れもない。状態は良い方だと思う。
(A線以外古い弦はあるが、全て緩んだ状態であったのが幸いしたのだ)
アームカバーの破損や指板のヒビとかは大した事ではないだろう。惜しいのはリブの
傷みがあり、少し段差がある部分が幾つかある。弦を張って弾きたい衝動にかられるが、
ここは抑えておこう。この貴重な楽器にダメージを与えてはならないだろう。
普段愛用しているGelasのマンドラと比較してみました。明らかにマンドラです!
<11月18日追記>
この楽器のサイズを計測してみました。
・全長約74センチ、弦長約43センチ(ナットからブリッジ)
・胴幅約24センチ、胴長約37センチ、胴の厚み約28センチ
なお、現在ヤフオクに出品中です。
<11月27日追記>
ヤフオクは終了しましたが、もうすぐイタリアンオールドのマンドラがまた
来ます。こちらの方は比較的手が届きやすいでしょう。
いずれにせよ欧州のオールド物のマンドラはあまり残ってないようです。
ヤフオクを毎日のように覗いている人は、オールドマンドラの出品が少ないのを感じて
いるから分かるでしょう。まあ年に10本出ているかいないかでないでしょうか。