





Embergherそっくりのノーラベルです。
状態は、若干リブが部分的に剥がれかかっている以外完璧!
かなり良い方でしょう。
あまりに似てるし、初期のEmbergherの堂々とした姿が
好きで、一度は手にしてみたいと思っていたから、入手してしま
いました。
後期のEmbergherにくらべ、Vinacciaに似た髭
のようなピックガード、サウンドホールを囲む三角型のインレイ
本当にいいデザインです。
表の顔だけでなく、細部もEmbergherそっくり。
傾斜した指板、ブリッジ、ネックの根元付近で絞られたボディ
ボウルの膨らみの形、リブを囲む側板のライン、ポジション
マークの位置形大きさ、、、、
全てがEmbegherの特徴と一致します。
決め手は、内部です。
ボウルの内側を紙でなく、薄い板が張られています。本当に丁寧
に薄く張られていて、その上にニスが塗られています。見事な職人
芸で横長の板を何枚か張っているのです。これはEmbergher
の特徴です。
そうそう忘れてならないのが、力木の付け方です。
Embergherの場合斜めに傾斜して付けられてます。
(参考:)http://www.iror.it/pubblicazioni/disegni/mandolino_embergher.htm)
他のマンドリンとは明らかにこれも違う点です。今回入手した
ノーラベルもEmbergherと同じ角度で力木が取り付けら
れています。力木の特徴的な形も同じです。
以上私の「鑑定」ではEmbergherですね。
ただ内部も外側も似ているのだけど、100パーセントEmbergher
と言えるかどうか?
Embergherのコピーはない訳ではありません。
カタニアのPuglisiなんかも初期のEmbergherそ
っくりの楽器を作っています。ただ、コピーと分かるように自分
ところのアりマークの刻印を付けています。
意外とバイオリンなんかにくらべ、マンドリンはニセモノやコピー
は少ないと思います。近代になり権利意識が強まり「特許」とか
「商標権」とか「著作権」とか、そういうものが明確化されてき
た時代に作られているからでしょう。そっくりなものを多量に作
って売りさばいたら、訴えられてしまう訳ですから、作くれませ
ん。作ったとしてもコピーと分かるようにラベルや刻印を製作者
のものにするとか、明らかに違う部分を残すとかしなければなら
なかったのでしょう。
EmbergherコピーのPuglisiもボディ部分の絞り
込みまではしていません。
錆びた弦を取って、新しい弦に替えてみました。メリハリのある
感じの少し硬めの高音ですね。中低音のバランスはよく重音はむ
らなく鳴ります。中低音は重厚たる音が出ます。
音色としてはGelasの方が好きですが、音のバランス、重音
の響きはとてもいいですね。フレッチングもばっちりです。
音からみてもEmbergherですね。違うかもしれないが、
所有者が満足していればいいでしょう。所詮ノーラベルなんて、
そんなものです。
とても気に入ってしまいました。と言っても、お金もないし、置
くスペースもない。何かを売らなければ、、、困った!
嬉しいさ半分てとこです。
ところで、この楽器ネック部分が擦れて塗装がハゲかかっています。
根元の方まで剥げていて、ハイポジションも堂々と弾く腕達者な方
が長く愛用されていたようです。これ程まで使い込まれた楽器。
やはり優れた楽器なのでしょう。