昨日、会社から帰って、なにげなくTVをつけたら、なんと
カルロス・クライバーがベートーヴェンの第7を振っていた。
もう亡くなったのではと思いながら、最後まで見てしまった。

1986年バイエルン響との来日演奏会の模様だった。

素晴らしい指揮!とても演奏している人に分かりやすい指揮
である。当たり前の事だが、それが一番大事で、練習の時、
ああだこうだと言っても、本番は、言葉ではなく、指揮で示
さねばならない。指揮者としては、かなり大振りだが、それ
で、意図が伝わりやすいなら、いいことだ。
バイエルン響も、すばやく反応して、生き生きした演奏だ。

この曲を聴いて思い出すのが、カールベームの最後の日本公演
私は、昭和女子大のホールで生で聴いた。
よたよたしてて、席に座っての指揮。
ただ、演奏が始まると、半ば腰を上げて、音楽に立ち向かう姿
は凛々しかった。なんとか第7も3楽章までは、指揮と演奏が
合っていた気がしたが、、、、
最終楽章のプレスト。指揮と演奏が微妙にズレている。
楽員はコンマスの弓を見ているのではないか?
ただ、ベームは一生懸命に動かしている。音楽への情熱、生への
執着そんな事が感じられる動き。気迫で指揮し、曲想を伝えてい
る。指揮者としては、こころもとないが、湧き上がる音楽はすごく
情熱的だったような気がする。
演奏が終わり、聴衆に挨拶する好々爺を見て、もう2度とこの指揮
者の生演奏は聴くことがないと思ったし、もう少し前に、この人の
指揮する生演奏を聴けたらと思ったものである。