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Vinaccia1909は手に入れたものの、ブリッジが付いてないので、
当然音が判らない。
そこで、他のオールドマンドリンのブリッジを使う。
と言っても、そう簡単にはいかない。

なぜなら、表板の湾曲に合わせ、ブリッジが作られているからだ。
もちろん弦高によりブリッジの高さも違う。
Vinacciaは、ほぼ表板が平らなようだが、バイオリンのように表板を膨らませて
いる製作家は珍しくない。Stridenteはずいぶん膨らんでいるように思う。
楽器を横から見ただけですぐ判る。

ほぼ表板が平らだと思っていた楽器もブリッジをはずし、ブリッジを横からみて、ブリッジの
下が弓なりになっているのに気づき、初めて表板が湾曲していた事を知るのである。
今もっているChccheriniがまさにこれだった。昨夜はずしてみて気が付いたのである。
Chccheriniのブリッジが使えないと判ったので、ノーラベルのブリッジをはずす。
これも表板が平らだと思っていたのだが、少し曲がっている。
まあ、妥協してこれを使ってみた。
やはり、少し浮き上がるのはいたしかたない。

取り急ぎE線に弦を張って弾いてみる。おーハイポジションも弾ける!
ただ、10フレット目がビビル。やはり、フレットが浮き上がっているかもしれない。


もうちょっと修理代かかるな、、、。
それに、臨時で他の楽器のブリッジを使い続けることも出来ない。
当然、専門家に調整したブリッジを作ってもらわねばいけない。
やはり未調整品はお金は多少かかる。
どうするかは、年明けまで考えます。不景気なので、せっかくですが手放すかもしれません。

ところで、オールドマンドリンのブリッジですが、オールドマンドリン後期になると、
機能性が優先され、現代のような形に近づいてきます。
それ以前のものは、ブリッジの両側が美しい三角形に細工されてます。
この部分は、製作家ごとに特徴があり、その細工を見ると、その製作家のセンスと技を
感じ取れます。よく「バイオリンの優劣を知るなら渦巻きの仕上げを見よ」と言われて
います。オールドマンドリンの場合は「ブリッジの仕上げを見よ」ではないでしょうか。
と言っても、専門店で売られているものは、オリジナルのブリッジでない場合が多く、
私のような未調整専門のマニアでないと、実感として分からないかもしれません。

例として、今回使用したノーラベルのブリッジ見てください。
どうしたら、こんな小さく丸く加工できるのか、いつ見ても考えてしまいます。