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今日で一週間の休みも終り、少し憂鬱。
そこでマンドリンをかき鳴らす。
弾くのは例のナポリ製オールドマンドリン。音色もいいが、弾いていて安定した
感じなので、E線上の各フレットの音程をチューナーで確かめたら、最高音のAを
除き、チューナーの真中に全て針がきました。最高音Aもごくわずかのズレ。
よく、イタリアンオールドはフレッチングが良くないと、プロの演奏家だけでなく
よりにもよってマンドリン専門店まで言い切るのですが、こういうような楽器も
あります。

確かにフレッチングが良くないオールドもあります。名の通った製作家の中でも
あります。
でもなぜイタリアンオールドマンドリンはフレッチングが良くないものもあるのか?

マンドリンだけでなく、ギターでも欧州で古く作られたものはフレッチングがよくない
そうです。

なぜ?なぜ?仕上げも装飾も材質も良い楽器なのに、なぜ?

私なりに考えました。これは、あくまで仮説で、言い切れるものではありません。

当時の製作家は、マンドリンやギターと同時にバイオリンを製作してました。
今のようにギターだけマンドリンだけ製作するという専門家は少なかったのです。

ご存知のようにバイオリンは純正律です。
チュ―ナーのない時代です。製作家は耳でしか判断できませんでした。
平均律でフレットを打ち込まなければならないのに、バイオリンで養った耳に影響され
ややズレて打ち込んでしまった。これが真相ではないでしょうか?

これに関連した話ですが、幼少期からピアノしか弾いていなかった人が、青年期になって
バイオリンを始めたそうです。ある時、バイオリン系の合奏に加わったところ、周りから
音程が合ってないと言われショックを受けたそうです。

バイオリンとマンドリンでは、開放弦は同じ音程ですが、押さえる位置がまるで違います。
これは、バイオリンもマンドリンも両方演奏する私のような人でないと実感できないと思い
ます。

9月20日追記
ピアノを使って、音を確かめてフレットを打ち込めばいいと思われる方もいると思います。
しかし、当時は高価なもので、恐らく大金持ちや貴族以外は所有してなかったでしょう。
(大金持ちや貴族と親しく出来た職人のみ可能だったはずです)
信じられない人もいるかもしれませんが、今のイタリアでも生まれてから一度もピアノを
見たこともいじった事もない子供が多いのです。特にナポリを含む南イタリアの貧しい地域
は顕著です。今でさえこうなのですから、100年前は推して知るべしです。
中古ピアノが海外に売るほどある今の日本の尺度では考えられないのです。