


しかし、同じ真珠貝を使っているから同じ製作家と言えない事例が多くあります。下の写真はMuredaという名の通ったナポリの製作家のマンドリンです。私が最近入手したIL GLOBOとそっくりの真珠貝のインレイです。どちらが真似たのかは判りません。(IL GLOBOの他の楽器も同じ真珠貝のインレイを使用しています)
そういえば、私のカラーチェ1929年製とMARIO QUAGLIAの真珠貝の一部も形も似ています。
当時は製作家が自分で真珠貝を加工していた訳でなく、既製品を仕入れていたのではないかと推測されます。既製品を作る人々が別に存在していたはずです。但し、Vinaccia家だけは、やはり特別な地位にいたのではないかというのが私の推測です(他の製作家で同じ真珠貝のインレイを使用している例は見られないからです)。
真珠貝のインレイ以外では、ペグの金属製のカバーやテルピースが、やはり既成のものらしく、異なった製作家でも、同じものが見られます。当時のナポリでは別に専門の工房があったように思われます。
以上でお分かりのように、インレイだけを目安に鑑定を下す事は出来ないようです。