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ナポリの古いオールドマンドリンといっても、大きさ形状はいろいろです。今回入手したIL GLOBOは本当に小ぶりです。ほぼ同時期と思われるF.Vinacciaと比較した写真をご覧ください。ブリッジまでは膨らみもあまりない同じ形状をしていますが、それから後ろの部分は明らかにGLOBOが小さいのが分かると思います。サウンドホールは同じ形大きさに見えますが、Vinacciaの方がやや幅がある楕円です。表板の厚さはGLOBOがやや厚く出来ています。このように同時期同一地域でも製作家によって異なります。
ヴァイオリンは贋作が多く、製作家毎の細かい特徴は情報として蓄えられているようです。その上で正確に鑑定されるようになっています。ひるがえってマンドリンはどうでしょう。マイナーな楽器な為、ラベルを偽った贋作はあまり見られません。この為か、ヴァイオリン等と比べ、各製作家毎の楽器の特徴データが蓄えられてないようです。ラベルがないオールドマンドリンを見て正確に鑑定出来る人はあまりいないのではないでしょうか?日本の楽器商の方でもフレット楽器オザキの尾崎社長くらいでしょう。
鑑定目的でなくても、製作家毎の楽器の特徴はきちんと把握する事は必要です。それによって師弟関係等の系統も分かります。影響を受けた製作家も分かります。なぜ音量音質が異なるかもある程度つかめます。製作者個人の発案であった事も明確になります。修理補修の際の参考にもなります。オールドマンドリンをもっと詳しく理解出来ますし、後世に正しい姿を伝えることもできます。
マンドリンはヴァイオリンと違い傷みやすく、現物がある程度よい状態でないと、特徴はつかみずらくなります。今のうちに現物の楽器を見て、特徴をデータベース化する必要があると感じています。
現状では無理ですが、将来このような事をやりたいと思っているのです。