読者の発言 | 八海老人日記

読者の発言

先日、某新聞の読者欄に、「愛国心」について投書したが、予想の通り編集係りのお気に召さなかったらしく、没になった。折角書いた原稿だから、棄ててしまうのも、心残りなのでブログに載せることにした。


 「自民党は、教育基本法改正案を、28日にも閣議決定し、国会に提出の見込のようだが、超党派国会議員三百数十名を擁し、森喜朗前総理を最高顧問とする《教育基本法改正促進委員会》は、改正案における新条文(教育の目標)に《愛国心の涵養》を明記しなければ、独自に対案を提出し、議員立法も辞さない構えである。改正促進委員会が、究極的に何を考えているのかと言えば、《国のため死ねる人》を作るのが教育の目標で、更にこの先憲法を改正し、《国のため死ねる人》を戦わせる機構つまり軍隊を作るという訳である。そうなるといずれその先は徴兵制度の復活ということになるだろう。《愛国心の涵養》とは、つまり国民を国家戦略の道具とするため洗脳しようとする意図と読み取れる。国民は果たしてそれでよいのか。」


 「教育基本法」改正問題については、21日のブログに載せたから重複は避けるが、不思議でならないのは、フランスやイギリスなどの外国では、若者達が、就職や移民や、兎に角自分達の問題について大騒ぎするのに、日本では何の騒ぎも起きず、知らない内に、日本の将来の運命を左右するようなことが政治権力で決められてゆく。これは一体どういうことなのか。マスコミは眠っているのかと思う。今にして思えば明治ー大正ー昭和と、日本が戦争に引きずり込まれて行ったのも、国家権力を笠に着た指導者たちの罪であろうが、そのため大きな犠牲を強いられたのは国民である。国民の犠牲は再び繰り返してはならない。観念的な不戦論を唱えるよりも、暴走する国家権力をコントロールすることの方が大切ではないか。