東洋占術について


東洋占術には色々なものがありますが、やはり基本になっているのは、陰陽・五行・八卦・十干・十二支などの考え方です。詳しいことは下記の各項目を参照して下さい。


易と八卦・64卦

   

「当たるも八卦・当たらぬも八卦」の八卦です。一般にハッケという読み方が知られていますが、本当はハッカと読みます。

宇宙の根源とも言われる太極から陰陽の両儀が生じ、両儀が四象に分かれ、更にこれが八卦に分かれます。八卦は万物を包含すると考えられます。易においては、八卦を2つ組み合せた64卦を使用します。この1つ1つにちゃんと名前が付いています。


八卦・64卦を使って占いをするのが易です。この易は今や中国や日本だけのものではなく、世界的に使われており、英語ではイーチンといいます。

易の卦を立てる には、色々な方法がありますが、筮竹を使う方法は有名です。他にも、サイコロを使う方法、コインを使う方法、イーチンタロットを使う方法などがよく使われています。

名人の域に達すると、「よく易をおさむるものは占わず」(荀子)と言われ、そのような道具にたよらなくても、瞬時に今の状態は何の卦なのかが分かると言われています。


陰陽・五行・十干・十二支


陰陽と五行


五行とは、木火土金水、の五元素を言います。
この場合、木は火を生じる、火は土を生じる、土は金を生じる、金は水を生じる、水は木を生じる、といって、この順序は互いに助け合う良い関係と考え、相性といいます。
これに対して、水は火を剋す、火は金を剋す、金は木を剋す、木は土を剋す、土は水を剋す、という循環は互いに傷つけ合う関係と考え、相剋といいます。

陰陽とは、その名の通り陰と陽です。東洋占術ではものごとを五行に分類するとともに陰陽にも分類します。それを組み合わせると次に示す十干が出てきます。

十干十二支

十干                十二支
+-+--+-+----+----++-+---+-+-+---+
|甲|コウ|木|陽:兄え|きのえ ||子|シ  |水|陽|ね  |
|乙|オツ|〃|陰:弟と|きのと ||丑|チュウ|土|陰|うし |
|丙|ヘイ|火|陽:兄え|ひのえ ||寅|イン |木|陽|とら |
|丁|テイ|〃|陰:弟と|ひのと ||卯|ボウ |木|陰|う  |
|戊|ボ |土|陽:兄え|つちのえ||辰|シン |土|陽|たつ |
|己|キ |〃|陰:弟と|つちのと||巳|シ  |火|陰|み  |
|庚|コウ|金|陽:兄え|かのえ ||午|ゴ  |火|陽|うま |
|辛|シン|〃|陰:弟と|かのと ||未|ビ  |土|陰|ひつじ|
|壬|ジン|水|陽:兄え|みずのえ||申|シン |金|陽|さる |
|癸|キ |〃|陰:弟と|みずのと||酉|ユウ |金|陰|とり |
+-+--+-+----+----+|戌|ジュツ|土|陽|いぬ |
                  |亥|ガイ |水|陰|い  |
                  +-+---+-+-+---+
十干・十二支はいづれもおなじみのものですね。年月日時を表わすのに、しばしばこれを組み合せて、甲子の年、己巳の月、庚寅の日、壬午の刻、などと表現します。10と12の最小公倍数は60ですからこの組合せは60通りあります。
    01=甲子 02=乙丑 03=丙寅 04=丁卯 05=戊辰 06=己巳 
    07=庚午 08=辛未 09=壬申 10=癸酉 11=甲戌 12=乙亥 
    13=丙甲 14=丁乙 15=戊寅 16=己卯 17=庚辰 18=辛巳 
    19=壬午 20=癸未 21=甲申 22=乙酉 23=丙戌 24=丁亥 
    25=戊甲 26=己乙 27=庚寅 28=辛卯 29=壬辰 30=癸巳 
    31=甲午 32=乙未 33=丙申 34=丁酉 35=戊戌 36=己亥 
    37=庚甲 38=辛乙 39=壬寅 40=癸卯 41=甲辰 42=乙巳 
    43=丙午 44=丁未 45=戊申 46=己酉 47=庚戌 48=辛亥 
    49=壬甲 50=癸乙 51=甲寅 52=乙卯 53=丙辰 54=丁巳 
    55=戊午 56=己未 57=庚申 58=辛酉 59=壬戌 60=癸亥 
※クイズ:上記の年月日時は、一体いつでしょう?

河図

中国の古代、伏儀が王であった時、栄河に竜馬が現れ、その馬の腹に左のような模様がありました。これを河図(かと)といいます。
                                         
洛書

中国の古代、夏の国で洛水が氾濫した年がありました。禹がそれを治めましたが、その時、川の中から神亀が現れ、その亀の背中に右のような模様がありました。これを洛書(らくしょ)といいます。